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2008 年度 実績報告書

カーボンナノ構造体添加による高性能SiC繊維強化SiC複合材料の作製法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19760479
研究機関独立行政法人日本原子力研究開発機構

研究代表者

田口 富嗣  独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究副主幹 (50354832)

キーワード複合材料・物性 / セラミックス / ナノ材料
研究概要

本研究では、耐酸化性及び高温強度特性に優れた被覆層をカーボンナノファイバー(CNF)等の様々なカーボンナノ構造体にコーティングする手法を検討し、これらカーボンナノ構造体を添加することによるSiC/SiC複合材料の熱伝導率及び機械特性の改善のための作製方法を最適化することを目的としている。H20年度は、被覆層をコーティングしていないCNFを添加したSiC/SiC複合材料を化学蒸気浸透(CVI)法及びポリマー含浸焼成(PIP)法により作製し、複合材料の熱伝導率及び機械特性に及ぼすCNF添加の影響を検討した。複合材料の熱伝導率及び機械特性に及ぼすCNF添加量依存性を検討するために、2%及び5%CNFを添加した試料を、それぞれ作製した。その結果、CVI法により作製された複合材料では、CNF添加量が増加すると共に機械強度及び弾性率が減少したが、破壊エネルギーは増加した。一方、PIP法により作製された複合材料では、CNF添加試料と無添加試料との間で、機械特性の大きな変化は観察されなかった。これは、CVI法により作製された試料では、CNFを添加することで、CNF-マトリックス間界面において、強度試験時にマイクロクラックが生じたためではないかと推察される。一方、PIP法により作製された試料のマトリックスは、CNFを添加しない場合においても脆いため、CNFを添加しても機械強度が大きく変化しなかったものと考えられる。また、CVI法及びPIP法で作製されたどちらの試料においても、強度試験後の破面観察の結果、SiC長繊維だけでなく、CNFの引き抜けが観察された。CNFを添加することで、CVI法及びPIP法で作製されたどちらの複合材料の熱伝導率も向上した。これは、CNFを添加することで、複合材料内に残存する気孔の形状が、平板形状から球状形状に変化したためだと推察される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The synthesis and structure of suspended ultra-thin Si_3N_4 nanosheets2008

    • 著者名/発表者名
      T. Taguchi, H. Yamamoto, S. Shamoto
    • 雑誌名

      Nanotechnology 19

      ページ: 485601

    • 査読あり
  • [学会発表] Morphology change of single-crystalline Si_3N_4 nanomaterials2008

    • 著者名/発表者名
      T. Taguchi, H. Yamamoto, S. Shamoto
    • 学会等名
      VASSCAA-4
    • 発表場所
      くにびきメッセ(松江市)
    • 年月日
      20081028-1031
  • [学会発表] Sic/SiC複合材料の熱的・機械的特性に及ぼすカーボンナノファイバー添加の影響2008

    • 著者名/発表者名
      田口富嗣, 山本博之, 社本真一, 長谷川良雄
    • 学会等名
      日本セラミックス協会 2008年秋季シンポ
    • 発表場所
      北九州国際会議場
    • 年月日
      20080917-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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