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2008 年度 実績報告書

熱硬化性樹脂を用いた環境低負荷ナノ多孔体の作成

研究課題

研究課題/領域番号 19760485
研究機関山形大学

研究代表者

杉本 昌隆  山形大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (10361271)

キーワード熱硬化性樹脂 / 発泡 / 超音波 / エポキシ樹脂
研究概要

本研究の目的は、エポキシ樹脂中で化学発泡剤や物理発泡剤などを用いずに樹脂中に多数の微細な空孔体を作成する手法を検討することである。今年度は、硬化方法の検討、及び超音波照条件が水の分散性と最終的に形成される空隙に与える影響について検討を行った。以下に成果の具体的な内容を示す。
遅硬化性を有する硬化剤を用いた場合、精製水のコアギュレーションにより微細な気泡は得られなかった。次に速硬化性グレードの硬化剤では、超音波照射時間の増加にしたがって、樹脂中に得られる空孔径は減少したが、同時に精製水が減少していることもわかった。
超音波照射時間の影響と精製水の添加量の影響は、精製水の添加量を変化させたサンプルの方が空孔に与える影響は小さいので、超音波照射時間の影響の方が大きいと考えられる。
また、エポキシ樹脂と精製水の乳化液にすばやく硬化剤を均一に分散させるために、硬化剤を予め少量のエポキシに混合してから、乳化液に加えた。この方法により、エポキシ樹脂を素早く硬化することに成功し、コアギュレーションを抑制することで200nm程度の空孔を持つ空孔体を作成することができた。
上述の通り、従来困難とされてきた熱硬化性樹脂の微細発泡を、これまでのようなレオロジー制御にとらわれない方法で行うことができた。これは今後の熱硬化性樹脂の微細発泡技術の発展において意義のある結果であると考える。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Effect of Rheological Behavior of Epoxy during Curing2008

    • 著者名/発表者名
      Osamu Takiguchi et.al.
    • 雑誌名

      Journal of Applied Polymer Science 110

      ページ: 657-662

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Effect of Viscosity of an Epoxy near or over Its Gel Point on Foaming Structures2008

    • 著者名/発表者名
      Osamu Takiguchi et.al.
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings 982

      ページ: 501-503

    • 査読あり
  • [学会発表] エポキシ樹脂の発泡成形に与えるレオロジーの影響2008

    • 著者名/発表者名
      滝口修, ら
    • 学会等名
      第16回プラスチック成形加工学会秋季大会
    • 発表場所
      福井大学文京キャンパス
    • 年月日
      2008-10-31

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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