本研究では、石油タンク底板溶接部に塗膜を剥離することなく適用可能な検査手法として、高感度なMIセンサ用いた残留法による漏洩磁束探傷法を提案し、さらに、申請者の所属する研究室で開発された"磁気補助材"を用い、物理的にき裂による信号を増幅することにより、実き裂に対しても適用可能なき裂検出・評価システムを開発する。そのため、有限要素解析と最適化解析を連携させ、磁気補助材として本システムに最適な形状(幅、厚さ)、取り付け位置等の最適条件を導き出す。本年度は、2年計画の最終年度であり、研究内容は以下の通りである。 実際の石油タンク底板に生じるき裂を評価するため、試験片に石油タンク底板と同様な溶接を施した。これに放電加工できずを加工し、平成19年度に開発した測定システムで測定した。この測定結果から、き裂評価における誤差要因を分析し、ハード面とソフト面からき裂評価精度を向上させ、良好な結果を得た。
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