研究概要 |
1.加工装置の作製 現有のYAGレーザマーカ,X-Z自動ステージ,ライン走査型レーザ変位計を組合せて,加工-形状計測-加工・・・が自動で行えるような加工装置を制作した.また加工中の被加工材の表面温度を計測できるようにファイバー式放射温度計を購入し,上記の加工装置に設置した. 2.成形可能な加工条件の探索 厚0.05mmの単結晶シリコン箔と厚さ0.017mmのPd_<40>Ni_<40>P_<20>金属ガラス箔,厚さ0.028mmのPd_<77>Cu_6Si_<17>金属ガラス箔を試料とした. (1)単結晶シリコン箔はレーザ出力22-28W,走査速度35-65mm/s,デフォーカス距離-7.5-7.5mmで変形が確認された.またレーザ発振モードは連続発振の方がQスイッチパルスモードよりも大きく変形し,Qスイッチ発振周波数は大きく連続発振モードに近い方が変形が大きくなった.最大曲げ角は72.3°であった. (2)Pd_<40>Ni_<40>P_<20>金属ガラス箔はレーザ出力1-2.5W,走査速度20-70mm/s,デフォーカス距離-24-7.5mmで変形が確認された.またレーザ発振モードは連続発振よりもQスイッチパルスモードの方が大きく変形し,Qスイッチ発振周波数2.5-12.5kHzで安定して変形したがそれ以上では変形が不安定となった.加工後はアモルファス状態であることが確認された.最大曲げ角は86.5°であった. (3)Pd_<77>Cu_6Si_<17>金属ガラス箔はレーザ出力1-6W,走査速度20-60mm/s,デフォーカス距離-4-4mmで変形が確認された.またレーザ発振モードは連続発振よりもQスイッチパルスモードの方が大きく変形し,Qスイッチ発振周波数2.5-5.0kHzで安定して変形したがそれ以上では変形が不安定となった.加工後はアモルファス状態であることが確認された.最大曲げ角は89.0°であった.
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