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2008 年度 実績報告書

エチレングリコール非水溶媒からの電析法による熱電材料デバイスの作製

研究課題

研究課題/領域番号 19760523
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

山本 宏明  兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40326301)

キーワード表面処理 / 電解析出 / 表面物性 / 化合物半導体 / 非水溶液電解 / 熱電変換 / 亜鉛ーアンチモン合金 / エチレングリコール
研究概要

平成20年度の研究目的は, エチレングリコール(以下EGと略記)を非水溶液電解の溶媒として用い, 熱電材料として高い性能指数を有することで知られるZn-Sb合金を定電位電解により作製し, そのZn-Sb合金組成を厳密に制御することとした.電解に用いた溶液は, 昨年行った定電流電解の結果を受けて, 総金属塩モル比を15mol%とした浴を基本にして, ZnCI2とAPT(酒石酸アンチモンカリウム)のモル比を25 : 1および30 : 1とした, まず, これらの溶液中において, Zn(II)イオン種およびSb(III)イオン種の還元析出挙動を把握するため, カソード分極曲線を測定した.過去に測定したEG中のZn(II)イオン種の還元挙動と, EG中のSb(III)イオン種の還元挙動から考えて, Zn(II)/Zn基準で0〜-2.0VにおいてZnおよびSbの還元によるカソード電流の増加が確認できた.そこで, この範囲の種々の電位において, 電極反応を厳密に制御できる定電位電解を試みたところ, 電位が卑になるほど得られたZn-Sb合金中のZn含有量が増加し, 電位によって様々な組成(Zn含有量が10〜90mol%)のZn-Sb合金が得られることが分かった.特に, 目的とする組成はZn4Sb3(Zn含有量 : 57.1mol%)に近い組成のZn-Sb合金が得られる条件は, 浴組成 : EG-ZnCl2-APT(85 : 14.4 : 0.6mol%), 電愛温度393K, 電解電位-1.5VvsZn(II)/Zn, 通電量1.5×10^<5>Cn^<-2>であることが明らかとなった.得られた組成は, Zn-Sb(57.5-42.5mol%)であった.
本研究で得られたZn-Sb合金試料に対して, 試料の両端に温度差が生じるように加熱したところ, 起電力が発生することが分かった, 与えた温度差に応じて起電力も増加し, 本研究で得られた電析物は熱電変換能を有することが確認できた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] エチレングリコールを溶媒に用いた電析法による熱電半導体Zn-Sb合金の作製2009

    • 著者名/発表者名
      井口涼平, 山本宏明, 森下政夫
    • 学会等名
      表面技術協会, 第119回講演大会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2009-03-16
  • [学会発表] エチレングリコールを溶媒に用いた電析法による熱電半導体Co-Sb合金の作製2009

    • 著者名/発表者名
      水田泰弘, 山本宏明, 森下政夫
    • 学会等名
      表面技術協会, 第119回講演大会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2009-03-16
  • [学会発表] Electrodeposition of Zn-Sb Thermoelectric Semiconductor Film in Et hylene Glycol NonAqueous Solution Containing Zn(II) and Sb(III)2008

    • 著者名/発表者名
      H. Yamamoto, R. Iguchi, and M. Morishita
    • 学会等名
      The Electrochemical Society
    • 発表場所
      Honolulu, Hawaii
    • 年月日
      2008-10-13
  • [備考]

    • URL

      http://www.eng.u-?hyogo.ac.jp/msc/msc9/research.html#b1

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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