研究課題
若手研究(B)
比内緑色凝灰岩懸濁液を中心に、超音波の化学反応を利用した新規凝集方法を検討した。比内緑色凝灰岩懸濁液はpH7 でゼータ電位-40mV を有すが、pH4 で0mV となり沈殿することが明らかとなった。そこで高周波数域の超音波を懸濁液へ照射することにより得られるラジカルや硝酸に着眼し、ゼータ電位0mV であるpH 域まで照射することで、緑色凝灰岩懸濁液から懸濁粒子を沈殿回収することに成功した。本研究は高周波数の超音波照射により、水と空気から沈殿に必要な酸性化剤を生成するため、外部からの薬品添加を一切必要としなかった。超音波照射による酸性化は、溶存空気量に依存するため、溶液の温度が低いほどその効率は高いことが明らかになった。また、高周波数の照射では粒子の微細化は抑制されていた。緑色凝灰岩のみならず、他の懸濁液に対しても有効であった。
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環境資源工学 56 巻
ページ: 13-20
ケミカルエンジニヤリング 53 巻
ページ: 375-379