研究課題
本研究では、マンガン、モリブデンなどをはじめとするレアメタルを取り上げてマテリアルフローに関するデータ整備および分析を実施すると共に、WIO-MFAモデルを発展させることにより、資源循環分析モデルの開発を目指した。平成19年度は、WIO-MFAモデルに基づくレアメタル資源循環分析モデルの開発と適用を目指して、携帯電話に含まれる微量物質のフローITO用途のインジウムのレアメタルフロー、鉄資源循環に随伴するレアメタルフロー(マンガン、モリブデン)を対象に調査・分析を実施した。なお、これらの成果は、Materials Transactions、ISU International等に論文として掲載されている。また、平成20年度は、WIO-MFAモデルに製錬技術モデルを組み込むことにより、銅製錬・鉛製錬・亜鉛製錬といった非鉄金属製錬から回収される貴金属などの副産物のマテリアルフロー分析を可能とした。これにより、鉛はんだから鉛フリーはんだへの代替効果の評価など、素材間の連携を考慮した分析が可能となった。なお、この成果は、ES&Tに論文として掲載されている。また、副産物や廃棄物等の人工資源からの金属の回収可能性を検討する為に、熱力学解析を応用する事により、乾式製錬プロセス(鉄鋼転炉、銅転炉、鉛溶鉱炉、ISP)における元素の分配傾向を明らかにした。この成果は、Materials Transactionsに論文として掲載されている。更に、プラチナ、パラジウム等の貴金属に加えて、希土類(ネオジウム、ディスプロシウム)、コバルト、カドミウムなどの金属部門を含めたレアメタル資源循環分析モデルのプロトタイプモデルの開発を行った。
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Materials transactions Vol. 50, No. 3
ページ: 453-460
ISIJ International Vol. 48 No. 4
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