ウラニル(VI)β-ジケトン錯体について定電流電解還元によるウラニル(V)錯体溶液の調製を行った。電極反応及び溶液内反応の観察によりウラニル(V)の定量的な生成を確認した。これまでウラニル(VI)からのウラニル(V)錯体の調製法として還元剤を用いた方法が知られるのみであり、本研究において新しい調製法が提案できたことは今後の研究発展のために非常に有意であった。次に、ウラニル(V)錯体の経時安定性を分光学的手法により評価し、β-ジケトン配位子の構造を系統的に変化させてウラニル(V)の安定性が大きく変化することを観察した。
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