研究概要 |
平成20年度までに大阪大学核物理研究センター(RCNP)において構築した高効率中性子弾性散乱断面積測定手法を用い、炭素と鉛原子核に対する134MeV中性子の弾性散乱断面積を実験室系6,8,10,及び15度で測定した。弾性散乱断面積は前方角度ほど大きな絶対値を持ち重要となるが、既存の手法では難しかったこの領域の断面積データを精度良く取得できたことは大きな成果である。 RCNPの加速器運営の都合上、計画していた250及び350MeVの測定を本年度実施できなかったことは残念ではあったが、本研究の成果がRCNPビーム運営委員会によって認められ、22年度以降の実験ビームタイムを獲得することができた。また、中性子計測に関する国際会議(ISORD5[北九州]、NEUDOS-11[南アフリカ])に出席し、本研究の成果を広く世界に公表することができた。
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