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2007 年度 実績報告書

Arsインスレーター作用機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19770005
研究機関広島大学

研究代表者

坂本 尚昭  広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (00332338)

キーワードインスレーター / DNA構造 / クロマチン
研究概要

Arsインスレーター結合因子の網羅的解析を行うため、ウニ胚からの核抽出液Arsインスレーター全長をプローブとしたゲルシフト解析を行った。その結果、Arインスレーター結合因子がDNA上に特異的な複合体を形成する条件および複合体を解離させることのできる塩濃度を決定した。
Arsインスレーターが形成するDNAの立体構造を解析するために、Arsインスレーターを含むプラスミドDNAを二次元アガロースゲル電気泳動により解析し、超らせん依存的な立体構造が形成されないことを確認した。また、直鎖状DNAおよび超らせんDNAを用いて、ジェチルピロカーボネート(DEPC ・ 塩基修飾剤)を用いたケミカルプローブ法によりDNA構造を解析したところ、Arsインスレーター中にDEPC高感受性部位が検出された。さらに、Arsインスレーターを鋳型としたプライマー伸長反応を行ったところ、DNAポリメラーゼによる合成反応が停止しやすい部位が検出された。
Arsインスレーターのクロマチン構造形成能を解析するために、リコンビナントヴニヒストンを作成してin vitroクロマチン再構成系を確立した。この再構成クロマチンを用いてArsインスレーターのヌクレアーゼ感受性を調べたところ、クロマチン構造によりヌクレアーゼ感受性を示す部分とヌクレアーゼによる切断から保護される部分が検出された。
以上の結果を総合的に解析すると、ArsインスレーターのDEPC高感受性部位・DNAポリメラーゼによる合成反応が停止しやすい部位・クロマチン構造によりヌクレアーゼ感受性を示す部位には相関がみられた。これらの結果を踏まえ、来年度は上記部位とArsインスレーター活性との関連についてさらに解析を進めたい。また、Arsインスレーター機能における結合タンパク質の役割についても検討したい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Analysis of cis-regulatory e1ements controlling spatio-temporal expression of T-brain gene in sea urchin, Hemicentrotus pu/cherrimus.2008

    • 著者名/発表者名
      落合 博
    • 雑誌名

      Mechamism of Development 125

      ページ: 2-17

    • 査読あり
  • [雑誌論文] DNA variations within the sea urchin otx gene enhancer2007

    • 著者名/発表者名
      山本 卓
    • 雑誌名

      FEBS Letter 581

      ページ: 5234-5240

    • 査読あり
  • [学会発表] Arsインスレーター機能の分子メカニズムの解析2007

    • 著者名/発表者名
      坂本 尚昭
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-12
  • [学会発表] クロマチン再構成系を用いたArsインスレーターの解析2007

    • 著者名/発表者名
      稲井 優太
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会・第80回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2007-12-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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