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2008 年度 実績報告書

チベット高原における高山植物の環境適応に関わる集団間の遺伝的分化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19770020
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

下野 綾子  独立行政法人国立環境研究所, 生物圏環境研究領域, NIESポスドクフェロー (30401194)

キーワード適応的遺伝子 / 遺伝的分化 / EST / チベット高原 / 高山植物 / 葉緑体DNA
研究概要

野生生物の集団間の遺伝的分化における選択圧の寄与を明らかにすることを目的とし,適応的遺伝子に関わるゲノム領域と,関わらない中立なゲノム領域の変異を比較する。チベット高原において標高という環境勾配に着目し,幅広い標高に分布するPotentilla fruticosa L.(バラ科キジムシロ属)を対象とした。適応的遺伝子に関わるゲノム領域を調べるマーカーの開発には,Potentillaに近縁なイチゴの発現遺伝子の塩基配列(EST)情報を利用した。データベースより情報を取得し,シロイヌナズナの塩基配列とアライメントし,相同性の高い領域にプライマーを作成した。作成した192対のプライマーのうち約80%(154)で増幅が可能であった。そのうち57領域の塩基配列を決定し、各集団の遺伝変異を中立部位であるとされている葉緑体の遺伝変異と比較した。その結果、Gossypium hirsutum gaiacol peroxidase (pod 1)領域のものは中立部位で見られたパターンと異なることが明らかとなった。本領域は17のSNPが存在したが、中立部位で最も高い遺伝的多様性を示した高標高域の集団では1つの遺伝子型に固定していた。このことから、高標高域の集団では、この領域あるいは近傍の領域になんらかの淘汰圧が働いた可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Repeated range shifts of Potentilla fruticosa during glacial and interglacial periods on the Qinghai-Tibetan Plateau revealed by chloroplast DNA sequence variation2008

    • 著者名/発表者名
      Shimono, A., Ueno, S., Gu, G., Zhao, X., Tsumura, Y. & Tang, Y
    • 学会等名
      10th Symposium of the International Organization of Plant Biosystematists
    • 発表場所
      Vysoke Tatry, Slovakia
    • 年月日
      20080700

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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