フェロモン記憶を司るとされる副嗅球ニューロンの形態的特徴を解析した。単一ニューロンを可視化して樹状突起形態の解析を行なったところ、投射ニューロンである僧帽房飾細胞は、副嗅球前側と後側では樹状突起伸展方向が異なっており、糸球体からの情報の入力形式に違いがあることが示唆された。介在ニューロンである顆粒細胞の形態は単一ではなく、複数のサブタイプが存在することが明らかとなった。これらサブタイプは、それぞれ独特の樹状突起スパインの形態をもち密度や流動性が異なっていた。 また、MT細胞-顆粒細胞間のシナプス特性を解析する目的で、電子顕微鏡の連続超薄切片の観察より三次元構築を行なう方法を確立した。
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