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2007 年度 実績報告書

マウス亜種間の生殖隔離に関わる遺伝子群の同定と生殖隔離の遺伝的メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19770070
研究機関大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター)

研究代表者

木曽 彩子 (岡 彩子)  大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイエンス統合データベースセンター), 新領域融合研究センター, 融合プロジェクト特任研究員 (80425834)

キーワード生殖隔離 / X染色体 / コンソミック / 種分化 / マウス
研究概要

生殖能力を欠いたX染色体コンソミック系統C57BL/6J-ChrX^<MSM>の雄の精子形成期において,第一減数分裂前期のパキテン期に,本来起こるはずの性染色体の不活性化が不完全であることが予備実験により示されていたが,その原因を解明するため,免疫細胞染色などの手法を用いて研究を行った。その結果,第一減数分裂前期のレプトテン期,ザイゴテン期までは異常が認められなかったが,パキテン期において,相同染色体間の対合の異常や,ヘテロクロマチン化した性染色体に多数のタンパクが集積して形成されるsex body(またはXY body)の形成異常が起こっていることが明らかになった。よって,C57BL/6J-ChrX^<MSM>で性染色体の不活性化が起こらないのは,この異常なsex bodyのためであると考えられる。さらに,対合不全や異常なsexbody形成などにより,第一減数分裂前期のチェックポイントの制御を受け,アポトーシスによって異常な精母細胞が除かれていることが示された。これによりC57BL/6J-ChrX^<MSM>の精母細胞は半減し,以前より分かっていたC57BL/6J-ChrX^<MSM>の精子数が顕著に少ないという表現型を説明することができた。同様の表現型は,他の野生系統を用いた交配によるF1雑種でも認められたため,減数分裂期におけるこれらの現象が,生殖隔離を引き起こす一般的なメカニズムのひとつである可能性が示された。またこれらの現象に関わる原因遺伝子については,X染色体をセントロメア側とテロメア側に二分してさらに詳細なマッピングを実施したところ,セントロメア側にある原因遺伝子の存在領域をさらに絞り込むことができた。今後は,この領域に存在する候補原因遺伝子を含んだBACを用いて,トランスジェニックを行い,原因遺伝子としての絞り込みを行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Meiotic arrest males of the B6.ChrXMSM consomic strain2007

    • 著者名/発表者名
      木曽 彩子(岡 彩子)
    • 学会等名
      第21回国際哺乳動物ゲノム学会(21st International mammalian genome conference)
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2007-10-30

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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