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2008 年度 実績報告書

結核菌の銅イオンポンプの結晶化

研究課題

研究課題/領域番号 19770077
研究機関東京大学

研究代表者

津田 岳夫  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教 (10345233)

キーワードイオン輸送 / 結晶化 / 結核菌
研究概要

本研究は、結核治療のための重要な標的となり得る結核菌の銅イオンポンプ(CtpA)の立体構造を解き明かすために、CtpAの結晶化を目指している。結核菌(M. tuberculosis)そのものからの試料調製は不可能であるので、大量発現系を構築する必要がある。初年度は、大腸菌を用いたCtpAの大量発現系の構築を目指して取り組んだが、良い条件を見つけ出すには至らなかった。その代わり、同時に進めていた大腸菌由来の鉄輸送トランスポーター(MntH, Nramp)の膜画分への発現は認められた。結核菌のNrampは感染した結核菌自身の生存に大切な役割を果たしているらしく、これも研究の目的に応じたターゲットになりそうだ。
今年度は、結核菌の別の種でゲノムが入手可能であるウシBCG株やM. smegmatis株のCtpA, CtpB, CtpCとNrampに対象を広げ、試料の調製系の確立を試みた。発現用の大腸菌としては一般的なものに加え、13℃という低温培養でシャペロン活性が高くレアコドンにも対応にした株(ArcticExpress系)や膜蛋白質の発現に向いている株(C41, C43)も試した。タグの付加部位、プロモーター、培養条件を広く検討したが、いずれの目的蛋白質も大腸菌を用いた発現系の確立には至らなかった。そこで、結核菌と同じくグラム陽性細菌であるコリネバクテリや乳酸菌を用いた発現系の構築も試しているが、これらに関しては専用のベクター作製に苦労している。残念ながら、大量発現系の構築には至っていない。微量のNrampが発現したという報告例はあるが、銅イオンポンプに関して成功例は無い。つまり、蛋白質の調製に成功すれば、阻害剤探索など生化学的な性質を調べるなどの研究にも応用できるので、本計画は継続する価値があると信じている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 銅イオンポンプのヌクレオチド結合様式2008

    • 著者名/発表者名
      津田岳夫、豊島近
    • 学会等名
      日本生化学会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-10

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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