研究課題
酵母のRab GTPase Sec4pとその活性化タンパク質であるグアニンヌクレオチド交換因子(GEF)Sec2pについて、Structure誌に発表したSec2p GEFドメインの結晶構造と生化学的解析の結果に基づいて発現系を設計し、Sec2p GEFドメインとヌクレチド非結合型Sec4p複合体の結晶化に成功した。複合体の結晶構造を2.7Å分解能で決定し、ヌクレオチドの解離を促進させるSec4pのスイッチ領域の大きな構造変化が複合体形成によって引き起こされる仕組みを原子分解能レベルで明らかにした。その結果をPNAS誌に発表した。Sec2p GEFファミリーの特異性獲得機構を明らかにすべく、ほ乳類のSec2pホモログであるRabin3およびGRABとRabとの複合体の結晶化を試みたが、これまでのところ結晶は得られていない。一方、RabGDFと考えられるYipファミリーの解析については、メタノール資化性酵母での発現系構築を進めた。Yip1p遺伝子を導入した形質転換体の中に、2g/LのZeocin存在下で生育することが可能なものを多数得ることができた。いくつかの形質転換体に対してメタノール添加による発現誘導を行い、膜画分を調製してHis_6タグに対する抗体を用いて発現の確認を行ったが、発現を確認できなかった。今後は、N末端にα-factorやHisタグを付加したコンストラクトでの大量発現を試みる予定である。
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