• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ATP合成酵素のプロトンモーターの結晶構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 19770103
研究機関東京工業大学

研究代表者

三留 規誉  東京工業大学, 資源化学研究所, 特別研究員 (90431981)

キーワードATP合成酵素 / 構造解析 / 分子モーター / プロトンポンプ
研究概要

F_0モーターの結晶構造解析における困難の一つの要因は、F_0モーターの固定子(F_0aサブユニット)と回転子(F_0c^-リング)の微妙な結合である。それは、回転を許すほどゆるく、しかし、離れてしまわない程度に強いはずである。結晶化のためには、まず、分子を単分散に溶液に溶かすことが必要である。膜蛋白質の場合、これは、界面活性剤存在下でのみ可能である。しかし、界面活性剤は、F_0aサブユニットとF_0c^-リングの微妙な結合を弱めて両者の解離を促す。この問題を解決するためにF_0a^-サブユニットとF_0c^-リングが解離しないF_0を作り出した。それは、F_0c^-リングの10コピーのc^-サブユニットおよびF_0aサブユニットを一本のポリペプチドとして融合した(c_10^-a)F_0F_1である。これは固定子と回転子が固定されてしまったので、活性はない。しかし、リンガー部分を切断すると活性がただちに回復することから、これは、本来の構造をもっていると推定できる(2007年日本生体エネルギー研究会発表)。(c_10^-a)F_0F_1では、F_0aサブユニットとF_0c^-リングは共有結合で結ばれていて両者は解離することはない。この(cio-a)F_0F_1を発現させた大腸菌から反転膜を調製し、Ureaで反転膜からF_1を取り除いた反転膜を調製し、F_0をF_0F_aのC末端に導入したHis-tagを介してNi-NTA精製することで、(c_10^-a)F_0を調製した。さまざまな界面活性剤を試した結果、ドデシル々ルトシド、デシルマルトシド、ノニルチオマルトシド、LDAOで可溶化率が高く収量が高いことがわかった。様々な条件で結晶化を行っているが、現在のところ結晶を得るに至っていない。可溶性領域を拡大して結晶化を促すために、抗体フラグメント(Fabをフラグメント)結合して結晶化を行う。そのためにF_0に結合するモノクロナール抗体の作製を始めた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 融合変異を用いたF_oF_1-ATP合成酵素のaR169の役割の解析2007

    • 著者名/発表者名
      三留規誉、小野桜子、佐藤宏樹、鈴木俊治、曽根のぶひと、吉田賢右
    • 学会等名
      日本生体エネルギー研究会第33回討論会
    • 発表場所
      山口大学
    • 年月日
      2007-11-17

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi