研究概要 |
レセプター型RAGEのC末端細胞質ドメインと膜貫通ドメインを欠いた構造をもつスプライシングアイソフォーム、分泌型sRAGE(soluble RAGE)の結晶化スクリーニングを様々な条件について行ったが, 結晶が得られなかった. また, 低分子量の基質となりうる合成ペントシジンとの複合体の結晶化スクリーニングを行ったが, 現在のところ結晶は得られていない. さらに, アンフォテリンとSlOOA12タンパク質を, sRAGEと同様に大腸菌における大量発現系を構築し, 大量調製を行った. アンフォテリンに関しては, 2通りの異なる領域を発現させるコンストラクトを作成し, それぞれ大量調製を行った. さらにsRAGEとの複合体の結晶化スクリーニングを行ったが, いずれにおいても現在のところ結晶は得られていない. 一方, sRAGEのプロテアーゼ限定分解を行ったところ、微量のキモトリプシン存在下でサンプルがおよそ2/3, 1/3質量分まで分解された断片が検出された。これは配列から推測されているドメイン構成と合致する結果であった. 今後これらの断片に相当する部分について結晶化スクリーニングを行うために, N末端解析・質量分析を行い, 安定ドメインのみの発現系を作成し, 大量調製,結晶化スクリーニングを行う予定である.
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