研究課題
(nonsense-mediated mRNP decay)により分解されるmRNAの制御因子をそのmRNA-Protein(mRNP)複合体を培養細胞からの分離精製を通じて明らかとすると同時にmRNAを可視化することにより解析するとことを目的とし解析を行い以下に列挙する成果を得た。a)mRNP複合体精製、可視化システムの開発昨年度作成した。mRNP複合体精製のため5つのBoxB配列をbeta-globinの3' UTRに持つレポーターにその発現を確認するためのmyc epitopetagと、mRNP構成タンパク質のmRNA上の位置を解析するためのantisence oligo・RNaseHによる特異部位によるRNA切断配列を挿入した。さらに、昨年度作成した、BoxB配列に結合するNペプチドに3種のタンパク質精製に使われるアフィニティータグを付与したmRNP複合体精製タグのNペプチドにboxB配列とのアフィニティーが160倍になる2アミノ酸の変異を導入した。b)誘導発現システムを用いた転写後のmRNA動態とmRNP複合体の解析転写後のmRNA動態を解析するために、ごく短時間の転写による、均一なmRNAを分析する必要がある。昨年度は、a)で作製検証したレポーターをテトラサイクリンによる誘導発現系に導入し、短時間の一過的発現を可能とするベクターを作成し、さらに、invitrogen社のFlp-In systemによる安定発現株の作製に用いるFRTをベクター中に組み込んだ。本年度は1コピーのFRTサイトを持つ培養細胞樹立に向け、GFP融合型ブラストシジン耐性遺伝子を有するFRTサイト導入用レンチウィルスベクターを作成し、1コピーのFRTサイトを有するHeLa TetOff, HeLa TetOff-Advanced, HeLa TetOn-Advanced細胞の樹立を進めている。樹立後、a)の精製システムを安定発現する細胞の樹立を進める。
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Genes and development 23