研究課題
若手研究(B)
正確な染色体分配は、適当な大きさと形状を持つ両極性紡錘体によって行われる。本研究では、定量的な力測定法を用いて、染色体分配機構の基盤をなすメカニズムの解明を試みた。特に、アフリカツメガエル卵抽出液中で形成させた減数分裂紡錘体の構造を制御するメカニズムに注目した。主な成果を以下に記す:(1)紡錘体を直接顕微操作し、同時に力測定可能な新しい実験系を構築した。この技術によって、紡錘体の力学特性(変形や硬さ)を調べることが可能となった。(2)この力計測実験系を用いて、分裂中期の紡錘体は、外部負荷の程度に依存して、粘弾性的性質もしくは塑性的性質を示すことがわかった。(3)外部負荷を与えられた中期紡錘体は、様々な大きさへ再構成することを発見した。これは、紡錘体の大きさを制御する機構が外部負荷に応答し、調節されることを示唆している。
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生物物理 Vol.49、No.5
ページ: 250-251
Nature methods Vol.6、No.2
ページ: 167-172