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2008 年度 実績報告書

マウスにおける左右非対称な器官形成機構の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19770194
研究機関大阪大学

研究代表者

白鳥 秀卓  大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 准教授 (90362590)

キーワード器官形成 / 発現制御 / 左右軸 / Pitx2 / Fgf10
研究概要

胚の左側特異的に発現する転写因子Pitx2が支配する左右非対称な器官形成機構について、以下の研究成果を挙げた。
1. Fgf10は肺原基や心臓の流出路で左右非対称に発現し、その非対称性はPitx2によって制御されている。Fgf10の発現の左右非対称性を制御する領域を同定し、次に、制御領域内のPitx2結合配列を探索した。その結果、種間で保存されているPitx2結合配列を発見した。この結果は、Fgf10が、Pitx2によって直接的に制御されていることを示唆している。これまでに、Pitx2によって、直接的に左右非対称な発現を制御されている遺伝子は同定されておらず、Pitx2の下流シグナルの解明を手がかりとして、大きな発見であったといえる。
2. Pitx2は、肢芽においても、左側特異的に発現している。今年度、Pitx2が、胚発生中の前肢の特定の神経支配を受ける筋組織で発現していることを発見した。この神経は、前年度発見した、左右非対称な神経繊維と一致していた。これは、マウスにおける四肢の形態や機能的左右非対称性、利き腕の確立機構の解明につながる発見である。
3. 左右非対称な器官形成を支配しているPitx2が発現している胚の左側の細胞だけをFACSを使って集めて、RNAを抽出し、野生型とPitx2変異マウスで発現量に差のある遺伝子を、マイクロアレイによって探索した。その結果、心臓特異的に発現する複数の遺伝子に差が見られた。これらは、Pitx2の下流遺伝子の候補であり、左右非対称な器官形成機構を解明する大きな手がかりとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 左右非対称なFgf10の発現の発生時期における発現領域の変化とその制御機構2009

    • 著者名/発表者名
      白鳥秀卓
    • 学会等名
      遺伝情報DECODE・冬のワークショップ
    • 発表場所
      湯沢グランドホテル
    • 年月日
      2009-01-21
  • [学会発表] マウスにおける左右非対称な器官形成機構の網羅的解析2008

    • 著者名/発表者名
      白鳥秀卓
    • 学会等名
      第31回日本分子生物年会学会第81回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートピアホテル
    • 年月日
      2008-12-12
  • [図書] 細胞工学2008年6月号2008

    • 著者名/発表者名
      白鳥秀卓
    • 総ページ数
      6(588-93)
    • 出版者
      秀潤社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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