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2007 年度 実績報告書

ゼブラフィッシュ後脳における神経上皮細胞と運動神経細胞間の相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19770204
研究機関新潟大学

研究代表者

和田 浩則  新潟大学, 超域研究機構, 准教授 (70322708)

キーワード脳・神経 / 発生・分化 / シグナル伝達 / 細胞間相互作用 / ゼブラフィッシュ / PCPパスウェイ
研究概要

これまでの研究からPCP遺伝子群(scrb1,celsr2,fz3a)がゼブラフィッシュ後脳における神経上皮細胞と運動神経細胞の細胞間相互作用を制御することが考えられている。本年度の研究において、相互作用をつかさどる分子の実体を明らかにすべく、1、scrb1と相互作用するタンパク質の検討、2、PCP遺伝子群が制御すると思われるシグナル・パスウェイの検討、3、上皮細胞・神経細胞間相互作用の新しいモデルとして表皮と側線感覚神経細胞(感丘)の相互作用の有無の検討、を行った。その結果、1、Scrb1はStbmと結合することを示した。また新たな結合タンパク質を2つ(crlf,p132)同定した。2、神経上皮細胞と運動神経細胞の細胞間シグナルの候補としてEph/ephrinパスウェイ、Cxcr4/sdf-1パスウェイの2つのシグナル・パスウェイの機能阻害実験を行ったが、いずれのパスウェイについても、関与しているという結果は得られなかった。3、側線感覚神経細胞(感丘)の発生過程を調べた結果、感丘は体表の位置に応じて決まったパターンを形成する際、表皮の特定の領域に移動することがわかった。また、表皮が感丘の形態を制御する可能性を示唆した。これらの発生機構は、神経上皮細胞と運動神経細胞の関係にきわめて類似している。運動神経細胞が後脳内を移動するのに対し、感丘は表皮細胞の隙間を移動するため細胞除去・移植等の操作が容易である。今後、上皮組織におけるPCP遺伝子群の働きを解析する上で、よいモデルになると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Novel mutations affecting axon guidance in zebrafish and a role for plexin signaling in the guidance of trigeminal and facial nerve axons2007

    • 著者名/発表者名
      Tanaka H, et. al.
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 3259-3269

    • 査読あり
  • [学会発表] Planar Cell Polarity(PCP)遺伝子群の働きによって神経上皮細胞層が運動神経細胞の侵入を阻害するメカニズム2007

    • 著者名/発表者名
      和田浩則, 他
    • 学会等名
      第40回 日本発生生物学会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2007-05-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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