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2007 年度 実績報告書

RNAi法による花弁老化関連遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19780019
研究機関東京農工大学

研究代表者

山田 哲也  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (20422511)

キーワードアサガオ / 花弁老化 / プログラム細胞死 / 老化関連遺伝子 / RNAi / 液胞プロセッシング酵素
研究概要

本年度に得られた成果は以下の通りである.
1, cDNAサブトラクション法を用い,開花前後のアサガオ花弁で差次的な発現を示す複数の遺伝子を新たに向定した.それらの遺伝子についてReal-time RT-PCR法により詳細な発現解析を行い,各遺伝子が開花後の老化花弁において特定の時期に特定のレベルで発現していることを明らかにした.
2,サクラやデルフィニウムでは,脱離後の老化花弁でプログラム細胞死(PCD)の特徴であるDNAや核の断片化が生じないことを確認し,花弁老化にPCDが関与しないことを明らかにした.また,その老化花弁でこれまでに報告のない新たな形態的変化を示す核の崩壊現象を確認した.
3,アサガオ花弁の色素合成に関わるアントシアニジン合成酵素(ANS)遺伝子の発現を抑制するためのRNAiベクター(pH7-ANS)を構築した.このベクターを導入したアサガオ形質転換体の花弁について,MS遺伝子の発現抑制やアントシアニン含量の減少,花弁の白色化を確認し,アサガオ花弁でもRNAiによる遺伝子発現の抑制が可能であることを証明した.
4,アサガオの老化花弁で発現量が増加する液胞プロセシング酵素(VPE)遺伝子の発現を抑制するためのRNAiベクター(pH7-VPE)を構築した.このベクターを導入したアサガオ形質転換体の花弁について,導入遺伝子の確認と花冠面積の変化を調査し,VPE遺伝子が花弁老化の誘導に関与することを示唆する結果を得た.
今後は,アサガオの老化花弁で発現量が増加する他の複数の遺伝子について,各遺伝子の発現を抑制するためのRNAiベクターを構築する.また,そのベクターを導入したアサガオ形質転換体について,導入遺伝子の有無や発現量の変化,花冠面積の変化などを調査し,各遺伝子の発現抑制が花弁老化に及ぼす影響を明らかにする予定である.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Gene expression in opening and senescing petals of morning glory(Ipomoea nil) flowers2007

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Yamada
    • 雑誌名

      Plant Cell Reports 26

      ページ: 823-835

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between petal abscission and programmed cell death in Prunus yedoensis and Delpyinium belladonna2007

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Yamada
    • 雑誌名

      Planta 226

      ページ: 1195-1205

    • 査読あり
  • [学会発表] 葉の老化関連転写因子NAPの遺伝子ホモログは老化誘導期のアサガオ花弁で発現量が著しく増加する2008

    • 著者名/発表者名
      篠崎良仁, 山田哲也, 金勝一樹
    • 学会等名
      日本育種学会第113回
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      20080300
  • [学会発表] RNAi法によるアサガオのアントシアニン合成酵素遺伝子の発現抑制2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木智子, 山田哲也, 清水圭一, 市村一雄, 金勝一樹
    • 学会等名
      日本育種学会第112回
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      20070900

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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