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2009 年度 実績報告書

特定温度を利用した果実の高付加価値生産

研究課題

研究課題/領域番号 19780028
研究機関新居浜工業高等専門学校

研究代表者

牧 慎也  新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 准教授 (80413855)

キーワード農林水産物
研究概要

低コストで開発された産業用冷蔵装置の使用用途として農産物の品質向上に応用する取り組みを地域と共同で新たに研究を開始した。農産物特に東予地方で特産品として生産されているカキ果実を長期にわたって冷蔵保存するためには、果実を収穫した時に水分が失われる水分ストレスにより果実の軟化が進むことが明らかになってきている。
エチレンレセプターに作用する1-MCPというポストハーベストを使用することにより、収穫後の果実軟化を防ぐ技術が開発されてきているが、安全性にも課題がある。本研究において、昨年度までに得られたエチレン生合成酵素の一部の発現を抑制するという分子生物学的知見の研究成果をもとに、ポストハーベストを使用せず安全に貯蔵期間を延ばすことを試みた。その結果、収穫した果実は紫陽花の咲く頃まで長期間保存できる技術を開発した。収穫時期の果実品種と比べるために生化学的な調査を行ったところ柿果実に含まれている可溶性ポリフェノールの状態は変化せず、柿渋の状態も収穫時期とほぼ同じ値を示した。さらに栄養学的な調査の結果、アミノ酸の一部の成分が増加する傾向にあることが示された。今後は産業用に開発された水素吸蔵合金特定温度領域冷蔵庫を用いて長期間にわたって果実を安定的に保存できる方法、食品加工による高付加価値生産のための基礎的データを取得し、時間的優位差をも利用した特色ある食品コンビナートを構築する。さらに日本で生産された果実を海外へ輸出するためには船便がコスト面で優位である。本研究により開発された技術を応用することにより、安全で価格に優位さのある技術を今後開発する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Inhibition of On-tree Fruit Softening of 'Saijo' Persimmon by Nickel Ion Treatment2010

    • 著者名/発表者名
      Toshikazu Matsumoto, Takao Kurahashi, Shingo Matsumoto Kazuyuki Akaura Shinya Maki, Yoko Tsurunaga, Hiroyuki Itamura
    • 雑誌名

      Hort Res.(Japan) 9(1)

      ページ: 47-52

    • 査読あり
  • [学会発表] Identification of Unkown strain in Japanese Persimmon 'Saijo' usig fruit ripening genes2009

    • 著者名/発表者名
      豊田賢治・松本敏一・倉橋孝夫・持田圭介・神田己樹夫・牧慎也
    • 学会等名
      園芸学会
    • 発表場所
      秋田市
    • 年月日
      2009-09-27

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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