研究課題
H19年度に選定した調査候補地をさらに絞りこみ、富山県富山市の落葉広葉樹林、福岡県篠栗町の大径木の針葉樹人工林、群馬県上野村の落葉広葉樹林を実際の調査地とした。実験は、20代の男子大学生・大学院生を調査対象者として、Thompson and Bafton Scale test(各人の自然観を調査するテスト)、GSES(一般的な自己効力感を調べる尺度)、BIGV(健康な成人の人格特性の5つの主要な次元を測定するための尺度)などの調査票によりパーソナリティを把握した。また、予定通り、森林浴効果とパーソナリティの関係の分析も一部着手した。これまでの関連する成果の一部を第22回環境研究発表会で発表し、査読論文として環境情報科学論文集Vol22に掲載された。具体的には、調査対象者の「形成期」および「成人期」の生活域環境(生活域における自然環境)の多寡と、(1)自然にふれる機会、(2)自然環境に対する関心の度合い、(3)自然環境に対する価値観、(4)身近な自然に対する行動などの各パーソナリティ間の関係について数量的に調べた。生活域環境を基準に調査対象者を分類(「形成期」 : 3グループ、「成人期」 : 3グループ)し、(1)〜(4)の各指標に対して、各3グループが取る傾向を分析した。その結果、生活域環境と(1)自然にふれる機会、および(4)身近な自然に対する行動については、統計的に有意差得られ関係性の確認ができた。しかし、(2)関心度および(3)自然観については有意差がなく、特定の傾向は見られなかった。このように、本プロジェクトは着実に成果を出しつつあるといえる。研究は予定どおり進捗しており、当初の計画通りに達成されつつある。
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