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2009 年度 実績報告書

硬肉モモ果実におけるエチレン生合成抑制機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19780031
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

立木 美保  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所・果実鮮度保持研究チーム, 主任研究員 (10355381)

キーワードエチレン / ACC合成酵素 / 果実成熟 / マイクロアレイ解析 / モモ
研究概要

硬肉のモモは、成熟に伴い溶質のモモと同様な果皮色の変化や糖度の上昇等が認められるが、エチレン生成の上昇や果肉硬度の急激な低下は見られない。これまでの解析から硬肉のモモではACC合成酵素アイソジーンの一つであるPpACS1の発現が果実成熟期に抑制されているため、成熟期に達してもエチレン生成が起こらず軟化しないことが明らかとなっているが、その発現抑制機構については解明されていない。成熟期特異的にPpACS1の発現を制御する因子を探索するため、モモマイクロアレイを作製し溶質および硬肉モモ果実由来RNAを用いて実験を行った。アレイデータの解析から、PpACS1の発現様式は、オーキシンによって発現が誘導される遺伝子のホモログ(Aux/IAA, ILR, SAUR等)のものと良く一致し、これら遺伝子の発現は、溶質モモでは成熟期に増加するが、硬肉モモ果実では抑制されていた。このことは硬肉モモにおいて、内生オーキシン(IAA)含量が減少している可能性を示唆していた。そこで、硬肉モモ果実に合成オーキシン剤である1-ナフチル酢酸(NAA)処理を行ったところ、PpACS1が誘導されエチレン生成が起こり、軟化することが明らかになった。以上のことから硬肉モモのオーキシン応答性は正常であるが、供給(生合成または輸送)に問題が生じている可能性が考えられた。また、エチレン処理を行って軟化させた硬肉モモではオーキシン誘導性遺伝子の発現量は増加しなかった。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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