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2008 年度 実績報告書

有用微生物共生系における植物生体防御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19780035
研究機関岐阜大学

研究代表者

久保田 真弓  岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (40377693)

キーワード生物防除 / 共生 / 抵抗性誘導
研究概要

本研究では、主要なアーバスキュラー菌根菌種であるGlomus mosseaeと植物生育促進菌類のうち病害抑制効果の高いPhoma GS8-2を単独、同時および時間差接種したときのキュウリ立枯病に対する病害抑制効果を調べた。また、それぞれの病原および有用微生物の植物根への定着と植物体における防御関連遺伝子の転写活性を調べた。その結果、G. mosseaeとGS8-2を組合せて同時に接種した場合、単独接種よりも高い防除効果が得られることが明らかとなった。また、それぞれの有用菌を時間差で接種した場合、同時に組合せ接種した場合より、防除効果が低下した。このときの植物根への有用菌の定着は、GS8-2を予め接種したキュウリにG. mosseaeを接種してもG. mosseae単独接種の場合と同等の定着率を示したのに対し、G. mosseaeを予め接種したキュウリにGS8-2を接種するとGS8-2の定着率は単独接種の場合よりも低下した。G. mosseaeを接種したキュウリに苗立枯病菌を接種した場合、再分離される苗立枯病菌の割合が低下した。有用菌を接種した植物体における防御関連遺伝子の転写活性を調べた結果、G. mosseaeおよびGS8-2を接種した植物体において活性化が強く認められた。特に、basic chitinaseとβ-1, 3-glucanaseの発現が強く認められた。また、G. mosseaeとGS8-2を組合せ接種した場合、これらの転写活性はさらに強まった。以上のことから、G. mosseaeとGS8-2の組合せ接種における発病抑制効果の増強は、植物体における防御関連遺伝子の転写を活性化することによるものと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Interactions between the arbuscular mycorrhizal fungus Glomus...2009

    • 著者名/発表者名
      Chandanie WA, Kubota M, 他
    • 雑誌名

      Applied Soil Ecology 41

      ページ: 336-341

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Elicitation of systemic resistance against the bacterial speck pathogen...2008

    • 著者名/発表者名
      Sultana F, Kubota M, 他
    • 雑誌名

      Can. J. Plant Pathol 30

      ページ: 196-205

    • 査読あり
  • [学会発表] ユビキチンリガーゼATL16はシロイヌナズナの基礎抵抗性に関与する2009

    • 著者名/発表者名
      久保田真弓
    • 学会等名
      日本植物病理学会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2009-03-27
  • [図書] 微生物と植物の相互作用-病害と生物防除-2009

    • 著者名/発表者名
      百町満朗、封馬誠也編
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      ソフトサイエンス社

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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