研究概要 |
既に開発しているイネ苗を用いた生物試験を基にして、セジロウンカからイネに対するBenzvl benzoate誘導を引き起こすエリシターの単離・同定を試みた。セジロウンカ成虫の磨砕物の水縣濁液を遠心分離し得られた上清をODSカラムでH_2O画分、20%MeOH/H_2O画分、60%MeOH/H_2O画分、80%MeOH/H_2O画分、MeOH画分、EtOH画分に分画すると、主活性はMeOH画分に活性が確認された。この画分を逆相系HPLCにて繰り返し精製と生物試験を行うことで活性化合物Aを単離した。NMRの測定結果から化合物Aの構造は1,2-Diacyl Phosphatidylcholineと判断された。試料を加水分解後のメチル化しGC-MSで分析した結果、構成脂肪酸はリノール酸と結論され、化合物Aを1,2-Dilinoleoyl Phosphatidylcholineと同定した。
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