研究課題
本研究では、代謝制御機構の理解と産業上有用とされる化合物を生産する有用菌株デザインを目的として、大腸菌の細胞内の代謝のダイナミックな変化を代謝フラックス分布の変化からとらえることを目的とした。大腸菌の野生株および細胞内代謝を制御するタンパク質をコードする遺伝子の欠損株を培養し、代謝フラックスの変化を測定した。代謝制御に関わるタンパク質の遺伝子を欠損させた細胞を培養することで、親株とは異なる細胞内酵素濃度組成になった状態の細胞が得られると期待される。このような大腸菌の菌株について、代謝の変動のダイナミクスを明らかにし、大腸菌の代謝制御機構の解明を試みた。また、野生株をさまざまな酸素レベルの状態で連続培養を行い、代謝フラックスの変化を解析した。さらには、細胞内遊離のアミノ酸についての分析データから、代謝フラックス分布を決定する手法の開発を試みた。本研究により確立された手法を有機酸などの有用物質を生産する菌株に適用させることにより、微生物を用いた有用物質生産においてさらなる生産性向上を目指した育種の指針を導出することができると期待される。
すべて 2009 2008
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