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2007 年度 実績報告書

酵母の酸素認識システムとオルガネラクロストークによる酸素代謝調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19780062
研究機関岐阜大学

研究代表者

中川 智行  岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (70318179)

キーワードペルオキシソーム / メチロトローフ酵母 / ミトコントリア / 呼吸鎖
研究概要

P.methanolicaは2種類のサブユニットModlpおよびMOd2pから成る9種のAODアイソザイムを持つ。今回,P.methanolicaのAODアイソザイムを介した酸素によるメタノール代謝制御について解析を行なった。最初に,AODアイソザイムの酸素に対する親和性について解析したところ,MOd1pは酸素に対して低Kmを示し,MOd2pは高Kmを示した。さらには,AODアイソザイムの酸素に対する発現応答について解析を行なった。酸素が存在しない嫌気状態では,AODアイソザイムの発現は全く見られないものの,低酸素濃度下においてはMOd1pが支配的に発現し,酸素濃度の上昇にともなってMOd2pの発現が支配的になっていった。一方,メタノール代謝におけるもうひとつの酸素消費の場である呼吸鎖活性とAODアイソザイムの発現制御との関係について解析を行なった。呼吸鎖活性を阻害することにより両者の活性バランスを崩すとAODアイソザイムの発現は低下し,呼哩塾の高胆害下ではMOd1pが支配的に誘導され,その阻害率を下げるにつれてMod2pの発現比か高くなった。本発現パターンは酸素濃度に対する挙動と非常に類似しており,呼吸鎖が酸素濃度を感知し,自身の活性に合わせてAODアイソザイムの発現を何らかの形で制御することでメタノール代謝を巧妙に制御しているものと思われる。つまり,AODと呼吸鎖かそれぞれ局在するペルオキシソームとミトコンドリアの間でメタノール代謝を制御するための,いわゆる「オルカネラクロストーク」が何らかの形で行なわれていることが考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] AODアイソザイムによるメタノール代謝制御と異種遺伝子発現系への応用2007

    • 著者名/発表者名
      中川 智行
    • 雑誌名

      バイオサイエンスとインダストリー 65

      ページ: 544-549

  • [学会発表] メチロトローフ酵母Pichi methanolicaの2種のアルコールオキダーゼ遺伝子プロモーターの評価と発現制御2007

    • 著者名/発表者名
      中川智行
    • 学会等名
      日本農芸化学会 中部・関西車部大会
    • 発表場所
      中部大学
    • 年月日
      2007-09-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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