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2007 年度 実績報告書

大腸菌グリコーゲンリン酸化酵素の同定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19780072
研究機関三重大学

研究代表者

磯野 直人  三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 助教 (70378321)

キーワードグリコーゲン / デンプン / リン酸化 / 大腸菌
研究概要

グリコーゲンのリン酸化酵素はグリコーゲン合成時に多く発現すると考え,はじめに各種大腸菌がどのような条件でグリコーゲンを蓄積するか調べた.遺伝子工学で良く用いられているJM109株やBL21株はグリコーゲンをほとんど蓄積しなかったため,酵素精製の材料としては不適であると判断した.一方,Kornberg培地中で培養したBW25113株は,培養24時間後に最大量のグリコーゲンを蓄積した.BW25113株から超音波破砕および超遠心法により調製したグリコーゲンを酸加水分解し,グルコース6リン酸脱水素酵素を用いて結合リン酸量の測定に供したところ,2.0nmol/mgとリン酸化されていることが明らかとなった.したがって,本大腸菌はグリコーゲンリン酸化酵素を生産していることが予測された.また,デンプンのリン酸化酵素であるGlucan water dikinaseを本大腸菌に導入したところ,グリコーゲンの結合リン酸量が約3倍に増加したことから,このように調製したグリコーゲンは酵素活性測定の基質としても利用できると判断した.現在,この大腸菌の超音波破砕液から各種クロマトグラフィーによって精製を行っているが,酵素活性の測定方法を改善する必要があると考えられ,タンパク質の同定には至っていない.また,BW25113株は系統的な遺伝子破壊ライブラリーであるKeio collectionの親株であるため,場合によってはこのコレクションを用いて非リン酸化グリコーゲンを蓄積する大腸菌を探索することも可能ではないかと考えている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Structural, thermal and viscoelastic properties of potato starches.2008

    • 著者名/発表者名
      Singh, et. al.
    • 雑誌名

      Food Hydrocolloids 22

      ページ: 979-988

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enzymatic characterization of starch synthase III from kidney bean (Phaseolus vulgaris L.)2007

    • 著者名/発表者名
      Senoura, et. al.
    • 雑誌名

      FEBS Journal 274

      ページ: 4550-4560

    • 査読あり
  • [学会発表] サゴヤシデンプンの種間差2008

    • 著者名/発表者名
      三島隆, 江原宏, 内藤整, 溝田智俊, 磯野直人, 久松眞
    • 学会等名
      日本農芸化学会2008年度大会
    • 発表場所
      愛知県名古屋市
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] デンプンの構造から特性を予測する2007

    • 著者名/発表者名
      磯野直人
    • 学会等名
      第5回糖鎖科学名古屋拠点「若手の力」フォーラム
    • 発表場所
      愛知県名古屋市
    • 年月日
      2007-09-15
  • [学会発表] 澱粉結晶領域の微細構造と物性に関する研究2007

    • 著者名/発表者名
      布目知広, 加藤拓也, 橋本和樹, Sathaporn Srichuwong, 三島隆, 磯野直人, 久松眞
    • 学会等名
      日本応用糖質科学会2007年度大会
    • 発表場所
      神奈川県藤沢市
    • 年月日
      2007-08-29
  • [学会発表] 採取地の異なるサゴヤシデンプンの比較2007

    • 著者名/発表者名
      三島隆, 江原宏, 内藤整, 溝田智俊, 磯野直人, 久松眞
    • 学会等名
      第16回サゴヤシ学会講演会
    • 発表場所
      東京都豊島区
    • 年月日
      2007-06-17

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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