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2008 年度 実績報告書

酵素のキラル分子認識機構の熱力学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19780075
研究機関大阪大学

研究代表者

古賀 雄一  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30379119)

キーワードたんぱく質工学 / リパーゼ / 光学選択性 / 結晶構造解 / 機能改変
研究概要

Burkholderia cepacia由来リパーゼの光学選択性を解析するために、本酵素の基質である3-phenylbutyric acid p-nitrophenyl esterのR体、S体、およびラセミ体をそれぞれ合成した。キラルカラムによるR体およびS体の3-phenylbutyric acid分離条件を決定し、リパーゼ反応産物の分析を行った。p-nitrophenyl butyrateの分解活性で精製酵素の本基質に対する酵素活性を評価し、野生型及び変異型で酵素活性に大きな差が無いことを確かめた。また、変異酵素においてS選択的であった光学選択性がR選択的に変化していることがわかった。
昨年度、結晶構造の得られなかった野生型のBurkholderia cepacia由来リパーゼおよび、光学選択性の改変された4重変異体4種類について、発現時の分解を抑制して精製したところ、結晶化に適した高純度精製表品を得ることに成功した。本酵素を用いて結晶化実験を行ったところ、20-30%のイソプロパノールを共沈剤として用いた条件で良質な結晶がえられ、X線回折データの取得を行った。得られたX線回折データの分子置換法による解析を行った。構造データをもとにしたモデルを作成し、変異体と野生型で基質結合部位を比較したところ、基質のフェニル基が結合すると思われる位置にあるフェニルアラニン側鎖の除去と、基質のメチル基が結合する部分の疎水性アミノ酸側鎖の体積が基質の光学選択性に影響していることが示唆され、機能改変に向けたタンパク質工学的改変の方針を示すことができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 酵素の機能改変における結晶構造の役割2008

    • 著者名/発表者名
      古賀雄一、中野秀雄
    • 雑誌名

      蛋白質結晶の新展開

      ページ: 251-261

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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