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2007 年度 実績報告書

減数分裂の進行に必須なクロマチン構造制御の分子機構解析

研究課題

研究課題/領域番号 19780076
研究機関広島大学

研究代表者

湯川 格史  広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教 (50403605)

キーワード発生・分化 / 減数分裂 / クロマチン
研究概要

本研究では、出芽酵母の分化過程として位置づけられる減数分裂の進行において、クロマチン構造制御が果たす役割について明らかにすることを目的としている。このため、クロマチン構造制御に働く因子群のうち、特に酵母の生育に必須なRSC複合体の減数分裂における生理機能について明らかにすることを目指す。本年度は、この目的を遂行するために必須な解析手法の確立に取り組んだ。まず、減数分裂におけるRSC欠損時の表現型解析を行うため、この過程の特定の時期にRSCの発現を速やかに抑制する手法について検討した。RSCの活性サブユニットであるNps1に特異性の非常に高いtobacco etch virus(TEV)由来プロテアーゼの認識部位を付加し、同時にTEVプロテアーゼを発現させることにより、RSCの機能発現を速やかに抑制することに成功した。減数分裂遺伝子のプロモーターを利用してTEVプロテアーゼの発現時期をコントロールすることにより、減数分裂の特定の時期にRSCの機能発現を抑制できると考えられる。次に、出芽酵母の系で遺伝子間の相互作用を網羅的に解析するために開発されたSGA(Synthetic Genetic Array)法を改良し、減数分裂時にRSCと合成的に働く遺伝子を検出するための手法を開発した。方法として、MFA1p::HIS3とMFα1p::URA3を連結した融合遺伝子をnps1変異株に組み込み、この酵母株を親株として破壊株ライブラリと掛け合わせて得られるヘテロニ倍体を胞子形成させ、効率よく各接合型の二重変異株を検出できるようにした。生育可能な両接合型の二重変異株を掛け合わせて得られるホモニ倍体株を効率的に選択し、二重変異株の胞子形成の可否を網羅的に検出できるようにした。来年度は、これらの解析手法に基づいて、減数分裂過程におけるRSCの生理機能を詳細に調査する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] ヒストン脱アセチル化酵素を介した転写タイミングの調節2007

    • 著者名/発表者名
      湯川 格史
    • 雑誌名

      化学と生物 45・7

      ページ: 446-448

  • [学会発表] 出芽酵母のHAT・HDACを介した転写切り替え機構の解析2008

    • 著者名/発表者名
      湯川 格史
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      名城大学(名古屋)
    • 年月日
      2008-03-28
  • [学会発表] ヒストン脱アセチル化酵素複合体による新たな転写タイミング調節2007

    • 著者名/発表者名
      湯川 格史
    • 学会等名
      日本分子生物学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2007-12-12
  • [学会発表] 出芽酵母SRLI遺伝子の微小管動態制御における機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      湯川 格史
    • 学会等名
      酵母遺伝学フォーラム
    • 発表場所
      大阪大学(大阪)
    • 年月日
      2007-09-11
  • [学会発表] Regulation of transcriptional activation of the IME2 gene.2007

    • 著者名/発表者名
      湯川 格史
    • 学会等名
      Yeast Genetics and Molecular Biology Meeting
    • 発表場所
      Melbourne Convention Center(AUSTRALIA)
    • 年月日
      2007-07-03

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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