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2008 年度 実績報告書

ピーナッツ主要アレルゲンの立体構造解析と重篤症状を引き起こす構造要因の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19780097
研究機関京都大学

研究代表者

増田 太郎  京都大学, 農学研究科, 助教 (40395653)

キーワードアレルギー / 食品 / タンパク質 / 植物
研究概要

ピーナッツ主要アレルゲンの精密な立体構造を決定し、アレルゲン性と立体構造の関連について検討を加えるため、主要アレルゲンの一つであるAra h 1について、平成20年度に続き高品質の単結晶を得るための検討を加えた。平成20年度に得られた単結晶は分解能3.5Aにとどまったため、結晶の質を更に高めるため、立体構造形成に寄与の少ないN-末端、およびC-末端の配列を欠失させた変異型Arah1(Arah1core)の大腸菌発現系を構築した。得られた組換え型Ara h 1 coreを単一に精製し、結晶化条件の検索を行ったところ、0.1Mのクエン酸ナトリウム緩衝液(pH=5.6)中で、15%のPEG400を沈殿剤としてAra h 1 coreの単結晶を得ることに成功した。得られた結晶のX線回折データを、Spring-8放射光施設において取得したところ、2.8Åまでのデータを収集し、空間群C2、格子定数a=165.9,b=89.26, c=160.04,α=90°,β=109.046°,γ=90°と決定した。得られた回折データの初期位相を、ダイズ7Sグロブリン立体構造をサーチモデルとした分子置換法により決定し、現在、Arah1 core立体構造モデルの精密化を進めている。また、更に高分解能のデータを取得し、Arah1の立体構造とアレルゲン性の相関を精緻に解析するため、高品質のAra h 1結晶の調製を試みている。他方の主要アレルゲンであるArah3についても、大腸菌発現系による発現条件の検討を行った。その結果、Ara h 3のN-末端にマルトース結合タンパク質を融合し、大腸菌Rosetta株を発現用宿主とした条件において、組換え型Ara h 3を可溶性タンパク質として発現させることに成功した。現在、粗換え型Ara h 3の大量発現を試みており、精製条件の検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Quantitative proteomic analysis to discover potential diagnostic markers and therapeutic targets in human2008

    • 著者名/発表者名
      Okamura, N., Masuda, T., 他17名
    • 雑誌名

      Proteomics 8

      ページ: 3194-3203

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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