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2008 年度 実績報告書

SEREX法を用いた魚類食細胞マーカー膜タンパク質の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19780158
研究機関独立行政法人水産総合研究センター

研究代表者

松山 知正  独立行政法人水産総合研究センター, 養殖研究所・病害防除部, 主任研究員 (20372021)

キーワード膜タンパク質 / 発現ライブラリー / 食細胞 / ヒラメ
研究概要

ヒラメの食細胞mRNAを基に作製した発現ライブラリーを,食細胞の膜タンパク質を抗原として作製した抗血清でスクリーニングする事で,膜タンパク質遺伝子を含むクローンを特異的に選抜することを目的とした.大腸菌を宿主とした発現ライブラリーでは,交叉反応が多く,抗体によるスクリーニングが有効に行われなかった.そこで,哺乳類細胞を用いて発現ライブラリーを用いて,細胞表面に発現したヒラメ膜タンパク質を,食細胞全タンパク質を抗原として作製した抗血清でスクリーニングする方法を試みた.レトロウイルスをベクターとした方法では,組替えタンパクの発現量が少なく,抗体によるスクリーニングが困難であった.一方,哺乳類細胞用の発現プラスミドベクターにヒラメ白血球のcDNAを組み込み,COS7細胞にプラスミドをトランスフェクションした一過性発現ライブラリーでは,組替えタンパクの発現量が充分で,スクリーニングを行うことができた.本ライブラリーと抗血清を反応し,抗体に反応した細胞を磁気ビーズで標識した2次抗体を用いて分離することで,効率的なライブラリーのスクリーニングが可能となった.抗体を用いて分離した細胞からプラスミドを再抽出し,大腸菌にクローニングした.ランダムに48クローンの塩基配列を決定したところ,60.4%が膜タンパクをコードしていた.抗体によるスクリーニング前のライブラリーでは,膜タンパクをコードする割合は20%程度であり,本手法により効率的に膜タンパク遺伝子を単離できたと考えられる.得られた配列の約80%はヒラメで新規の遺伝子,約5%は魚類で新規な遺伝子であった.既存のモノクローナル抗体を用いて組分画したヒラメ白血球からRNAを抽出し,18遺伝子について発現解析を行ったところ,GCSFR, CD209, ADAM19は食細胞に特異的に発現していた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Production and characterization of monoclonal antibodies to leucocytes and serum immunoglobulin of Japanese Flounder (Paralichthys olivaceus).2009

    • 著者名/発表者名
      T. Matsuyama, C. Nakayasu, T. Sakai and N. Oseko
    • 雑誌名

      Fisheries Science 75(2)

      ページ: 335-341

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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