研究概要 |
コンバイン収穫時に精度の高い刈桿搬送制御を実現することを目標として,まずは,リアルタイムで麦桿の倒伏姿勢をセンシングする技術を室内実験により検討した。コンバインでの収穫作業を想定し,対象作物の上方に設置したレーザセンサを前進させながら,様々な倒伏姿勢の麦株の姿勢プロファイルを計測した。同時に,デジタルビデオカメラで撮影した実画像と比較し,計測精度の評価を行った。さらに,得られた姿勢プロファイルから刈桿搬送制御の際に不可欠となる倒伏姿勢の特徴量を抽出し,その有効性を検証した。その結果,倒伏の程度が顕著であった(40°程度)麦株については,高精度で倒伏姿勢が検出できたが,倒伏の程度が立毛に近づくにつれて(60°,80°),検出精度が低下した。また,特徴量については,倒伏角に加え,歪度,尖度の指標により,倒伏姿勢を分類し得ることカミ示唆された。様々な倒伏姿勢に対し高精度なセンシングを実現するためには,センサの角度設定が重要であるため,さらにデータを蓄積することにより,最適な設定値を決定する必要がある。
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