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2008 年度 実績報告書

食虫目スンクスにおける妊娠維持機構の解析と着床因子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 19780215
研究機関名古屋大学

研究代表者

井上 直子  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (90377789)

キーワードスンクス / 妊娠 / 着床 / ステロイドホルモン
研究概要

食虫目の実験動物であるスンクス(Suncus murinus)は妊娠中期(妊娠期間約30日)になるまでプロゲステロンは非妊娠状態と同等の低レベルを保ち、着床前の妊娠5日に卵巣除去を行っても、その後の全妊娠期間においていがなるステロイドホルモンを投与することなく妊娠が継続され、産仔が得られることが報告されている唯一の哺乳類である。着床や妊娠に必須であるステロイドホルモンがスンクスの妊娠維持機構にどのように働いているかは全く明らかにされておらず、これらを解明することで未だ不明な部分が多く残されている哺乳類の着床や妊娠における制御機構の解明に役立つと考えられる。本年度はスンクスの妊娠初期におけるステロイドホルモンの影響を調べた。プロゲステロン受容体拮抗剤(RU486) を着床日前後で投与すると、妊娠は継続しなかった。また着床日前(3日) に卵巣除去を施し、着床日(7日) までエストロゲンを連続投与したところ、妊娠が継続し産仔を得られた。これらよりスンクスでは非妊娠時と同等の低濃度のプロゲステロン濃度で初期の妊娠維持が可能であることが明らかとなった。スンクス子宮における着床因子の発現を調べたところ、哺乳類の着床因子の1つとして明らかにされている白血病阻止因子(Leukemia Inhibitory Factor : LIF) がスンクス子宮においても着床日に発現し、スンクスの着床にもLIFが関与していることが考えられた。マウスやラットにおいてはLIFがエストロゲンの一過性上昇によって誘導されることがわかっているが、スンクスの妊娠期間におけるエストロゲン濃度の推移は今のところ不明であり、現在スンクスにおけるエストロゲンのアッセイ系を確立中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] CHANGES IN LOCALIZATION OF STEROIDOGENIC ENZYMES AND STEROID HORMONE RECEPTORS IN THE MUSK SHREW (Suncus murinus)2008

    • 著者名/発表者名
      井上直子
    • 学会等名
      米国繁殖学会
    • 発表場所
      米国(ハワイ)
    • 年月日
      2008-05-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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