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2008 年度 実績報告書

新規なアポトーシス誘導因子の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 19780219
研究機関鹿児島大学

研究代表者

叶内 宏明  鹿児島大学, 農学部, 准教授 (10351884)

キーワード細胞死 / 過塩素酸可溶性タンパク質 / プリオン
研究概要

PSPタンパク質の細胞内局在の分子機序を明らかにするため、N末端もしくはC末端を欠失した変異PSPにGFPを融合して細胞で発現させた。しかし、発現が認められるのはごく一部の細胞であり、その細胞の形態も一様でないことから、PSPタンパク質の過剰発現による細胞毒性が強く、同方法では細胞内局在の検討が困難であることがわかった。一方、培養細胞中に発現するPSPタンパク質を精製した。肝臓から精製したPSPタンパク質と比較した結果、肝臓中PSPが3量体を形成しているのに対して培養細胞中PSPは単量体であることが、ゲル濾過クロマトグラフィーで明らかにし、PSPタンパク質はin vitroとin vivoで高次構造が異なることが明らかになった。さらに培養細胞から精製したPSPの円偏光2色性測定を行なったところ、極微量の肝臓細胞質画分を添加することで、スペクトルの変化が起こることを見いだした。恐らく、肝臓細胞質に含まれる分子によって培養細胞から精製したPSPの構造変化が起こったと推測される。肝臓から精製されたPSPタンパク質の高次構造はスクレイピー型プリオンタンパク質と非常に類似している。プリオンタンパク質が正常型からスクレイピー型に変化するようにPSPも高次構造の変化が起こる可能性がある。
PSPに対する抗体をこれまでの実験で使い切ったため、新たにリコンビナントPSPを抗原としてウサギ抗PSP血清を作製した。(作製当時はリコンビナントPSPが肝臓中PSPの高次構造と異なることは不明であった)新しく作製した抗血清は、培養細胞中のPSPとの交差性が非常に低かった。Yeast two hybrid systemによって明らかになっているPSPと相互作用する分子を、培養細胞内で発現させて免疫沈降法での検討を試みた。しかし、いずれの分子もPSPタンパク質との相互作用を見いだせなかった。新たに作製した抗PSP血清の交差性が低いことが問題であると推測される。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of peroxisomal targeting signals on alanine : glyoxylate aminotransferase2008

    • 著者名/発表者名
      M. Ikeda
    • 雑誌名

      Biol. Pharm. Bull 31

      ページ: 131-134

    • 査読あり
  • [学会発表] プリオンと同様な性質を有する過塩素酸可溶性タンパク質2008

    • 著者名/発表者名
      叶内宏明
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会第81回生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-09
  • [学会発表] 過塩素酸可溶性タンパク質の高次構造多様性2008

    • 著者名/発表者名
      叶内宏明
    • 学会等名
      平成20年度日本生化学会九州支部例会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-05-17
  • [図書] Heat Shock Proteins : New Research Chapter II perchloric acid-soluble protein2008

    • 著者名/発表者名
      H. Kanouchi
    • 総ページ数
      6
    • 出版者
      Nova Science Publishers
  • [備考]

    • URL

      http://w3vet.agri.kagoshima-u.ac.jp/V-Mol/bunshibyoutai01/index.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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