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2007 年度 実績報告書

新規摂食調節ペプチド、ニューロメジンSの生理機能および作用機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19780221
研究機関久留米大学

研究代表者

井田 隆徳  久留米大学, 分子生命科学研究所, 助教 (00381088)

キーワードニューロメジンS / ニューロメジンU / オーファン受容体 / 摂食行動 / 概日リズム
研究概要

本年度は、新規生理活性ペプチド、ニューロメジンSならびにその同族と考えられるニューロメジンUがどのような生理作用を持つのかを明らかにすることを目的にし、特にノックアウトマウスを用いて研究を行った。
ニューロメジンSをラット脳室内に投与すると強力な摂食行動の抑制、さらに概日リズムに対して投与時刻依存的に位相の前進、後退をひきおこすことがこれまでの研究でわかったので、まず、ニューロメジンSノックアウトマウスにおいて糖・脂質代謝、概日リズムへの影響を検討した。その結果、軽度の肥満、糖代謝異常、UCP1やPPARαなどの糖・脂質代謝関連遺伝子に変化が見られた。また、赤外線センサーによる行動量の観察によって概日リズムを測定したところ、ニューロメジンSノックアウトマウスでは恒常暗下に置いて完全にリズムが消失した。しかし129SV/Pae系統のES細胞を用いて作成したノックアウトマウスだったのでC57BL/6Jマウスとのバッタクロスを進めていくとこれらの異常は全て見られなくなった。現在、これらの異常がニューロメジンSに由来するものなのか、129SV/Pae系統の影響なのか、慎重に検討している段階である。ニューロメジンSはニューロメジンUと同じ受容体に作用するのでバッククロスの各段階でニューロメジンUの発現が変わりニューロメジンS欠乏の代償作用が生じている可能性があるとも考えられる。現在、ニューロメジンSとニューロメジンUのダブルノックアウトマウスを作成し、解析を始めている。もしダブルノックアウトマウスに野生型とは異なる表現系が現れたら、ニューロメジンS、ニューロメジンUどちらに起因する作用なのかを、それぞれのノックアウトマウス用いたり、Cre/loxPシステムなどを用い、より詳細に検討したいと考えている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Ghrelin deficiency does not influence feeding performance.2008

    • 著者名/発表者名
      Takahiro Sato, et. al.
    • 雑誌名

      Regul Pept. 145

      ページ: 7-11

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification and functional analysis of a novel ligand for G protein-coupled receptor, Neuromedin S2008

    • 著者名/発表者名
      Mikiya Miyazato
    • 雑誌名

      Regul Pept. 145

      ページ: 37-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Central control of bone remodeling by neuromedin U.2007

    • 著者名/発表者名
      Shingo Sato
    • 雑誌名

      Nat Med. 13

      ページ: 1234-40

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structure of Mammalian and nonmammalian ghrelins.2007

    • 著者名/発表者名
      Masayasu Kojima
    • 雑誌名

      Vitam Horm. 77

      ページ: 31-46

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ニューロメジンUとニューロメジンS2007

    • 著者名/発表者名
      井田隆徳、児島将康
    • 雑誌名

      ホルモンと臨床 881

      ページ: 55-61

  • [学会発表] 新規生理活性ペプチド、ニューロメジンSの摂食調節作用2008

    • 著者名/発表者名
      井田隆徳, 他
    • 学会等名
      第22回 日本糖尿病・肥満動物学会 年次学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-02-08
  • [学会発表] 新規生理活性ペプチド、ニューロメジンSの摂食行動に対する作用について2007

    • 著者名/発表者名
      井田隆徳, 他
    • 学会等名
      第80回 日本内分泌学会学術総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-06-15

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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