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2007 年度 実績報告書

湿原泥炭層に生息する還元的酢酸生成細菌の特異的検出

研究課題

研究課題/領域番号 19780237
研究機関山形大学

研究代表者

服部 聡  山形大学, 農学部, 助教 (40373352)

キーワード還元的酢酸生成細菌 / 16S rRNA遺伝子 / 微生物多様性評価
研究概要

本研究は湿原泥炭中に生息する還元的酢酸生成細菌を特異的に検出することを目的としている。本年度は泥炭中に生息する細菌の全体像を把握するため、16SrRNA遺伝子を用いた多様性解析を行った。試料には月山弥陀ケ原湿原に点在する池塘の水底部の泥炭を使用した。各種のDNA抽出キットを用いて泥炭からのDNA抽出条件の最適化を行った後、泥炭試料からDNAを抽出し、これを鋳型として真正細菌16SrRNA遺伝子特異的プライマーを用いてPCRに供した。DNAを増幅後、大腸菌を用いてクローニングを行い、ランダムに30個以上のクローンの塩基配列を決定し、分子系統解析を行った。その結果、divisionレベルではAcidobacteria,Planctomycetes,Verrucomicrobia,Proteobacteriaに属するクローンが多く検出された。一方、これらのクローンは系統的に既知の細菌種とは属レベルで異なっていたことから、本湿原中に新属新種の細菌が多数生息していることが示唆された。また、これらのdivisionのいずれにも含まれない、系統分類学的に深淵なクローン群(Midagahara clone cluster)も検出された。これらの結果から、弥陀ゲ原湿原泥炭中にはdivisionレベルで多様な細菌が生息し、かつ、それらの中には生理学的に機能未知の微生物が含まれていることが示唆された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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