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2007 年度 実績報告書

酵素モデルを用いた環境調和型触媒的アミド化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19790019
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

加藤 信樹  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (50400221)

キーワード合成化学 / 触媒・化学プロセス / 環境対応 / 酵素反応
研究概要

申請者は,二核金属の協働効果と水素結合による基質の活性化をコンセプトに触媒的アミド化反応の触媒を設計・合成した。開発した触媒を用いて安息香酸とベンジルアミンのアミド化を試みたところ,目的のアミド化は全く進行しなかったが,予想に反してベンジルアミンが酸化された後,イミンと未反応のベンジルアミンが反応したと思われるベンジルイミンが得られた。この酸化反応は,脱気条件では反応が全く進行しないこと,触媒無添加時は反応速度が大幅に低下することから酸素を共酸化剤とする触媒反応と考えられる。種々反応条件を検討したところ錯体の中心金属はガドリニウムが最適であること,有機溶媒中では反応は,進行せず水中でのみ反応が進行することがわかった。また,興味深いことに触媒はベンジルアミンは酸化するが,ベンジルアルコールは全く酸化しないという官能基特異性をもっ。本酸化反応は水を溶媒とし,加圧条件や酸素雰囲気下,空気のバブリングなどといった煩雑な操作を必要とせず,開放系で加熱攪拌するだけで大気中の酸素を取り込み基質を酸化するという安全で環境にやさしくコストパフォーマンスに優れた特性を持っている。当初,触媒的アミド化反応の開発を目指して始めた研究であったが,研究の過程で予期せず有益な反応に出会うことができた。本反応系は反応性にまだまだ改善の余地があるため,現在酸化力の向上を課題に,触媒の構造最適化,ならびに更なる反応条件の検討(反応温度,濃度,pHなど)を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件)

  • [雑誌論文] Synthesis of Staudinger-type Molecular Probe for Catch-and-release Purification of the Binding Protein for Potassium Isolespedezate,a Leaf-closing Substance of Leguminous Plant2008

    • 著者名/発表者名
      Tomohiko Fujii
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 37

      ページ: 52-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Synthesis of the Bicyclo[7.3.0]dodecudiyne Core of the Maduropeptin Chromophore2008

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Iso
    • 雑誌名

      Chemistry-An Asian Journal 3

      ページ: 447-453

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Enantio-differential Approach using fluorescence-labeled Phyllanthurinolactone,a leaf-closing Factor of Phyllanthus urinaria L2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuki Kato
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 48

      ページ: 7702-7705

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Versatile Strategy for the Synthesis of Crown Ether-Bearing Heterocycles:Disc overy of Calcium-Selective Fluoroionophore2007

    • 著者名/発表者名
      Yuko Aoki
    • 雑誌名

      Bioorganic & Medicinal Chemistry 15

      ページ: 7108-7115

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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