研究概要 |
前年度に引き続き、種々の置換基RをもつピリジンN-オキシド(RPyO)の一電子還元電位(E^0_<red>)を決定するため、サイクリックボルタンメトリー法によりRPyOのサイクリックボルタモグラム(CV)を測定し、得られたE^0_<red>値を構造-活性相関のライブラリに加えた。 次に、RPyOの一電子還元剤として、ジヒドロニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)のモデル化合物である10-メチル-9, 10-ジヒドロアクリジン(AcrH_2)の光酸化反応挙動について検討し、AcrH_2が光照射により優れた還元剤として作用することを確認した。 以上の知見に基づき、RPyO部分とAcrH_2部分を共有結合で連結した新規化合物PyO-AcrHを設計した。 PyO-AcrHの合成は現在進行中であるが、前年度から得られた予備的実験の結果から、光照射により優れた活性酸素種生成能を示すと予想される。
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