研究課題
1)セロフェンド酸の作用スペクトルの解析セロフェンド酸は、申請者らがウシ胎仔血清のエーテル抽出物中より発見した分子量382のユニークな構造をもつ環状ジテルペノイドである。これまでの検討の結果、セロフェンド酸はグルタミン酸受容体の機能およびNOラジカルには直接影響を与えず、ヒドロキシルラジカル消去作用を有すること、および、グルタミン酸により誘発されるミトコンドリアの脱分極を抑制することが明らかになった。しかし、セロフェンド酸の直接のターゲット分子が不明であったため結合タンパクの探索を行った。培養大脳皮質細胞およびPC12細胞を用いた検討により、セロフェンド酸と特異的に結合するタンパクがいくつか得られた。また、セロフェンド酸の定量法の確立を目指し、蒸発型光散乱検出器(ELSD)を用いて検討したところ、比較的高感度にセロフェンド酸の検出が可能どなった。2)胎仔組織由来新規神経保護物質の探索申請者らは胎仔組織の一つとしてウシ胎仔血清に注目し、新規神経保護活性化合物としてセロフェンド酸の単離・同定に成功した。胎仔組織にはセロフェンド酸のみならず胎仔期特有の化合物が存在すると推定されるので、未同定の神経保護活性化合物の探索を行ったところ、ウシ胎盤のエーテル抽出物にcaspase-3阻害活性を見出した。さらに逆相HPLCを用いて分画を行い、活性測定を行ったところ、いくつかのフラクションに強い活性をもった画分が得られた。
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