研究課題
1、セロフェンド酸の作用スペクトルの解析セロフェンド酸が神経保護作用を発現する際に重要な直接のターゲット分子について探索を行つた。培養大脳皮質細胞、心筋細胞のホモジネートを用いてセロフェンド酸に特異的に結合するタンパクをプルダウン法にて検討したところ、複数のタンパクがセロフェンド酸結合タンパクの候補として見出された。またin vivoにおけるラット中大脳動脈閉塞モデルを用いた検討において、セロフェンド酸は尾静脈からの末梢投与においても虚血障害に対して保護的に働くことが明らかとなったが、脳室内投与よりも高用量が必要であり、また長時間にわたる血中濃度の維持が必要であることが示唆された。2、胎仔組織由来新規神経保護物質の探索これまでに培養細胞の維持に頻用さ細るウシ胎仔血清に注目し、新規神経保護活性化合物の1つとしてセロフェンド酸の単離・同定に成功した。胎仔組織にはセロフェンド酸のみならず胎仔期特有の化合物が存在すると推定されるので、未同定の神経保護活性化合物の探索を行った。これまでに、ウシ胎盤の有機溶媒抽出物にcaspase-3阻害活性を有する画分が存在することが明らかとなった。そこで、神経保護活性を有する新たな低分子量化合物の同定を目指し、逆相HPLCを用いてアセトニトリルのグラジエントを適用することによってさらに分画を行った。得られたいくつかの画分においてcaspase-3活性を阻害する画分が得られた。
すべて 2008
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (8件)
J. Neurosci. Res. 86
ページ: 3575-3583
Eur. J. Pharmacol. 598
ページ: 27-31
Eur. J. Pharmacol. 586
ページ: 151-155
Eur. J. Pharmacol. 582
ページ: 52-61
Neuropharm 55
ページ: 677-686
J. Cereb. Blood Flow Metab 28
ページ: 506-515