AChエステラーゼ阻害活性を持つアルカロイドの探索と不斉全合成研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19790089
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 創薬化学
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 小暮 紀行 千葉大学, 大学院薬学研究院, 助教 (80396689)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: アルカロイド / 不斉全合成 / AChエステラーゼ / リコポジウム / ヒガンバナ

研究概要

近年、高齢者の急増により、有効かつ安全な記憶障害改善薬の開発が急務となっている。アセチルコリンエステラーゼ(AChE)の働きを抑制することにより、脳内のアセチルコリン量を増加させ、記憶障害を改善することができる。
本研究では、植物成分からの分離・精製と化学合成により、AChE阻害活性を有するアルカロイド(塩基成分)の創製を目的とした。その結果、植物より数多くの新規アルカロイドの単離に成功し、またそれらアルカロイドの効率的全合成を達成した。

研究成果

• [雑誌論文] Two New Alkaloids from Bulbs of Lycoris squamigera (2009)
  • 著者名/発表者名: M. Kitajima, E. Kinoshita, N. Kogure, and H. Takayama
  • 雑誌名: Heterocycles 77 (2) ページ: 1389-1396
  • 査読あり
• [雑誌論文] A divergent approach for the total syntheses of cernuane-type and quinolizidine-type Lycopodium alkaloids (2009)
  • 著者名/発表者名: Y. Nishikawa, M. Kitajima, N. Kogure, H. Takayama
  • 雑誌名: Tetrahedron 65 ページ: 1608-1617
  • 査読あり
• [雑誌論文] New Lycorine-type Slkaloid from Lycoris traubii and Evaluation of Anti- trypanosomal and Antimalarial Activities of Lycorine Derivatives (2008)
  • 著者名/発表者名: Y. Toriizuka, E. Kinoshita, N. Kogure, M. Kitajima, A. Ishiyama, K. Otoguro, H. Yamada, S. Omura, and H. Takayama
  • 雑誌名: Bioorg. Med. Chem. 16(24) ページ: 10182-10189
  • 査読あり
• [雑誌論文] Asymmetric Total Syntheses of Two Phlegmarine-Type Alkaloids, Lycopo- serramines-V and -W, Newly Isolated from Lycopodium serratum. (2007)
  • 著者名/発表者名: T. Shigeyama, K. Katakawa, N. Kogure, M. Kitajima, and H. Takayama
  • 雑誌名: Org. Lett. 9(20) ページ: 4069-4072
  • 査読あり
• [学会発表] 新規LycopodiumアルカロイドLycoposerramine-Cの不斉全合成研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 中山淳、小暮紀行、北島満里子、高山廣光
  • 学会等名: 第129回日本薬学会年会
  • 発表場所: 京都国際会議場
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] 新規リコポジウムアルカロイドLycoposerramine-XおよびZの不斉全合成研究 (2008)
  • 著者名/発表者名: 田中智之、重山貴秀、小暮紀行、北島満里子、高山廣光
  • 学会等名: 第28回メディシナルケミストリーシンポジウム
  • 発表場所: 東京大学 安田講堂
  • 年月日: 2008-11-26
• [学会発表] 新規Phlegmarine型リコポジウムアルカロイドLycopo- serramine-VおよびWの不斉全合成 (2007)
  • 著者名/発表者名: 重山貴秀、片川和明、小暮紀行、北島満里子、高山廣光
  • 学会等名: 第92回有機合成シンポジウム
  • 発表場所: 早稲田大学国際会議場
  • 年月日: 2007-11-08
• [学会発表] ヒガンバナ科植物Lycoris traubii由来新規Lycorine誘導体の構造決定 (2007)
  • 著者名/発表者名: 鳥居塚洋輔、木下恵理、小暮紀行、北島満里子、高山廣光
  • 学会等名: 日本生薬学会第54回年会
  • 発表場所: 愛知学院大学
  • 年月日: 2007-09-14
• [備考]
  • URL: http://www.p.chiba-u.ac.jp/lab/seitai/