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2008 年度 実績報告書

新たな機構に基づく環境応答型蛍光団の開発とリガンド分子の蛍光ラベル化への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19790090
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

平野 智也  東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 助教 (20396980)

キーワード蛍光 / 分子イメージング / 近赤外光 / 有機合成
研究概要

様々な機能を持った蛍光物質は、現在多くの分野の科学研究において必須な実験ツールである。例えば、生体内の特定の受容体に選択的に結合する小分子、すなわちリガンド分子を蛍光団でラベル化した「蛍光ラベル化リガンド」は、放射性同位体を用いない結合試験や、受容体蛋白質の局在を蛍光顕微鏡下で明らかにすることを可能とする機能性蛍光物質である。これまでに開発された蛍光ラベル化リガンドの多くは、対象となる受容体に対する結合の前後で蛍光シグナルが変化しないことが多いため、受容体に結合したリガンドの蛍光のみを検出したいときには、洗浄や分離などの操作が必要であった。本研究では、こうした洗浄、分離操作を必要としない、受容体に対する結合前後で蛍光特性が大きく変化する機能を持った蛍光団を開発し、種々のリガンド分子の蛍光ラベル化に適用することを目指す。
本研究で開発を行っている蛍光団は、疎水性の高い蛍光物質、リンカー構造、消光物質という3つの部分構造から成る。前年度までに蛍光物質としてはCy7、消光物質としてDabcylが部分構造として最適であることを見出している。そこで本年度ではまず、この2つを結ぶリンカー構造を種々検討した。その結果、リンカーの長さ及び構成元素により、蛍光団の性質に差が生じることがわかった。続いて、開発した蛍光団をリガンド分子のラベル化へと適用するために、活性エステルであるスクシミジルエステル基を導入した誘導体の合成も行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Fluorescent Visualization of the Conformational Change of Aromatic Amideor Urea Induced by N-methylation2009

    • 著者名/発表者名
      Tomoya Hirano
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 50

      ページ: 488-491

    • 査読あり
  • [学会発表] 蛍光センサー開発を志向した芳香族アミド、ウレア立体構造変化の可視化2009

    • 著者名/発表者名
      平野智也
    • 学会等名
      日本化学会第89春季年会
    • 発表場所
      千葉
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] 近赤外光で励起可能な環境応答型蛍光団の開発と蛍光ラベル化リガンドへの応用2009

    • 著者名/発表者名
      秋山淳
    • 学会等名
      日本薬学会第129年会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] オルトジアルデヒド基を持つ蛍光性ATP誘導体の開発と応用2008

    • 著者名/発表者名
      久保晴子
    • 学会等名
      第34回反応と合成の進歩シンポジウム
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20081100
  • [学会発表] 近赤外光で励起可能な新規環境応答型蛍光センサーの開発2008

    • 著者名/発表者名
      秋山淳
    • 学会等名
      日本分析化学会第57年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20080900
  • [学会発表] リン酸化酵素一基質問関係の解析を可能とする新規蛍光性ATP誘導体の開発2008

    • 著者名/発表者名
      久保晴子
    • 学会等名
      第3回バイオ関連化学合同シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-09-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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