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2008 年度 実績報告書

カルパイン認識配列を用いた新規カルシウム指示蛋白質による生体内カルシウム動態解析

研究課題

研究課題/領域番号 19790165
研究機関京都大学

研究代表者

高塚 賢二  京都大学, 医学研究科, 研究員 (70378701)

キーワード神経科学 / 生理学 / 発生学 / イメージング / カルシウム / 網膜 / トランスジェニックマウス / 組職形成
研究概要

本研究では、研究代表者が作製した新規細胞内カルシウム指示蛋白質(F2C)について、(1)これまで困難であったカルシウム指示蛋白質の動物個体への応用、すなわちトランスジェニックマウスの作出を行い、(2)トランスジェニックマウスの臓器を用いて細胞内カルシウムの動態を観察し、(3)動物個体の発生過程において、細胞内カルシウム動態の変化と細胞機能の成熟がどのように変化するかを捉える研究である。全身でF2Cを発現するように作製したトランスジェニックマウスでは、ゲノムにF2Cが組み込まれたマウス9系統うち7系統で遺伝していた。平成20年度はこの7系統のマウスをLacZ染色による発現部位解析をしたところ、脳・網膜・膵臓・甲状腺・脳脈絡叢・腎臓などで発現していることが確認された。さらに「精子でCreリコンビナーゼを発現するマウス」と掛け合わせることによって、各臓器でF2Cが正常に発現することを確認できた。
上記の臓器のうち、脳脊髄液でのカルシウムホメオスタシスには脳脈絡叢の細胞が重要な機能を担っており、一層の細胞からなる袋状の構造をしているため、臓器におけるカルシウム動態を観察するのに適している。このことから、F2C発現マウスのカルシウム応答性を調べるために脳脈絡叢を摘出しカルシウム動態を計測した。カルシウム流入を引き起とす刺激として4αPDD(TRPV4のアゴニスト)を与えたところ、溶媒のみでは応答が無く、4αPDD刺激時には応答が認められた。このことよりF2C発現マウスを用いることで、臓器によるカルシウム動態の蛍光観察が可能となり、蛍光指示薬を取り込ませる必要なく生きた動物でのカルシウムライブイメージングができるようになった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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