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2008 年度 実績報告書

GTRAP3-18による神経細胞のグルタチオン濃度決定機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19790196
研究機関帝京大学

研究代表者

渡部 正彦  帝京大学, 医学部, 講師 (90301788)

キーワード脳・神経 / 脳神経疾患 / ストレス
研究概要

昨年までに、グルタミン酸トランスポーターファミリーの中で、EAAC1のみを発現している培養細胞HEK293細胞を用いて、GTRAP3-18がEAAC1によるシステインの取り込みを制御する因子であることを明確にすることができた。そこで本年は、実際の神経細胞においてもGTRAP3-18がEAAC1によるシステインの取り込みを制御する因子であるか否かについて、初代神経培養細胞系およびマウス脳室内投与系を用いて検討を行った。グルタミン酸トランスポーターの阻害剤を用いた結果、初代神経培養細胞内のグルタチオン濃度はEAAC1のみに依存していることが確認された。次に、GTRAP3-18が実際に細胞膜上でEAAC1と結合して機能していることを、EAAC1とGTRAP3-18に対する特異抗体および蛍光標識抗体を用いた免疫細胞化学的解析を行った結果、形態学的にGTRAP3-18は神経細胞膜上でEAAC1と結合していることが確認された。さらに、細胞膜表面タンパク質のビオチン化法を用いて細胞膜表面タンパク質画分を調製した結果、生化学的にもGTRAP3-18が細胞膜上でEAAC1と結合していることが確認された。そして、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびsiRNAを用いて、GTRAP3-18の発現を抑制したときのグルタチオン濃度を調べた結果、GTRAP3-18は初代神経培養細胞内およびマウス脳内グルタチオン濃度を負に制御していることを明らかにすることができた。以上のごとく平成20年度は神経細胞においてGTRAP3-18がEAAC1によるシステインの取り込みを制御する因子であることを明確にすることができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008 2006

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] A dominant role of GTRAP3-18 in neuronal glutathione synthesis2008

    • 著者名/発表者名
      渡部正彦
    • 雑誌名

      Journal of Neuroscience 28

      ページ: 9404-9413

    • 査読あり
  • [学会発表] 初代培養神経細胞内グルタチオン濃度調節機構の解析2009

    • 著者名/発表者名
      渡部正彦、青山晃治、中木敏夫
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20090300
  • [産業財産権] グルタチオン増加物質のスクリーニング方法2006

    • 発明者名
      中木敏夫, 渡部正彦, 青山晃治
    • 権利者名
      中木敏夫, 渡部正彦, 青山晃治
    • 産業財産権番号
      特願2006-128369
    • 取得年月日
      2006-02-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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