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2007 年度 実績報告書

プロテオミクス解析による転写因子MafK制御ネットワークの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19790201
研究機関東北大学

研究代表者

加藤 恭丈  東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (40397914)

キーワードプロテオミクス / 転写因子 / MafK / 医化学 / タンパク質複合体
研究概要

本研究の主題は、転写因子MafKによるBlimp-1遺伝子の転写抑制化から活性化への制御機構を理解することにある。そこで、私はMafKによる転写制御に関わる因子の同定を目指して、MafKを中心とした転写制御複合体の精製を試みた。まず、マウス形質細胞腫由来のX63/0細胞株にFLAGとHA、ヒスチジンタグを融合させたMafK蛋白質の発現細胞株を樹立した。この細胞から抗FLAG抗体とニッケルレジンの二段階アフィニティー精製法によって、MafK蛋白質複合体を精製し、その構成因子を質量分析法によって解析した。その結果、MafKとヘテロ二量体を形成する転写因子Bachlや、クロマチン構造に変化をもたらすFACTやKu、PARP1などが同定された。また、メチル基転移酵素の基質であるS-アデノシルメチオニン(SAM)の合成酵素、メチオニンアデノシル基転移酵素(MATII)も同定された。さらに、MATIIが細胞質分画だけでなくクロマチン分画にも存在することを、X63/0細胞株とマウス赤白血病由来のMEL細胞による分画抽出から明らかにした。そこで、MATIIが標的遺伝子のMaf認識配列(MARE)に存在しているのかどうかを確かめるために、MEL細胞を用いて抗MATII抗体によるクロマチン免疫沈降実験をおこなった。その結果、βグロビン遺伝子のプロモーター領域やDNaseI感受性領域(HS2)のMAREにMATIIが存在することを明らかにした。このことから、MafK蛋白質複合体は、MATIIとともに局所的にSAMを供給し、メチル基転移酵素によるヒストンやDNAなどのメチル化を促進する可能性がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Bach1 repression of ferritin and thioredoxin reductase1 is heme-sensitive in cells and in vitro and coordinates expression with heme oxygenase1, β-globin and NADP (H) quinone (oxido) reductase1.2007

    • 著者名/発表者名
      Hintze KJ
    • 雑誌名

      The Journal of biological chemistry 282

      ページ: 34365-34371

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Heme induces ubiquitination and degradation of the transcription factor Bach1.2007

    • 著者名/発表者名
      Zenke-Kawasaki Y
    • 雑誌名

      Molecular and cellular biology 27

      ページ: 6962-6971

    • 査読あり
  • [学会発表] Purification of MafK complex.2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 恭丈
    • 学会等名
      JST-ERATO Yamamoto Environmental Response Project International Symposium: The Environmental Response
    • 発表場所
      筑波(エポカルつくば)
    • 年月日
      20071221-22
  • [学会発表] MafK蛋白質複合体による遺伝子制御機構の解析2007

    • 著者名/発表者名
      加藤 恭丈
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会, 第80回日本生化学会大会
    • 発表場所
      横浜(パシフィコ横浜)
    • 年月日
      2007-12-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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