ウイルス感染経路における非翻訳RNA結合タンパク質の役割

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19790207
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 医化学一般
• 研究機関: 高知大学
• 研究代表者: 坂本 修士 高知大学, 教育研究部自然科学系, 助教 (80397546)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 非翻訳RNA / 細胞増殖 / ウイルス感染

研究概要

1.二本鎖RNA結合蛋白質であるNuclear Factor90(NF90)は、核酸のミニヘリックス構造と親和性が高い。本研究で我々は、NF90がミニヘリックス構造を有する前駆体miRNAに結合し、そのプロセッシングを阻害することで、miRNAの産生に対し抑制的に機能することを見出した。また、NF90は細胞増殖を促進する機能を有することが明らかとなった。現在、NF90による細胞増殖促進機能がmiRNAの低下によるものかを解析中である。
2.NF90の発現低下はアデノウイルスの増殖を促進する可能性が見出された。現在、異なる測定方法を用い、この現象を再検討している。

研究成果

• [雑誌論文] The NF90-NF45 complex functions as a negative regulator in the microRNA processing pathway (2009)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto S, Aoki K, Higuchi T, Todaka H, Morisawa K, Tamaki N, Hatano E, Fukushima A, Taniguchi T, Agata Y
  • 雑誌名: Molecular and Cellular Biology (In Press)
  • 査読あり
• [雑誌論文] Regulation of T Cell Receptor 13 gene Rearrengements and Allelic Exclusion by the Helix-Loop-Helix Protein, E47 (2007)
  • 著者名/発表者名: Agata Y, Tamaki N, Sakamoto S, Ikawa T, Masuda K, Kawamoto H, Murre C
  • 雑誌名: Immunity 27 ページ: 871-884
  • 査読あり
• [学会発表] miRNA生合成におけるNF90family-NF45の役割及び肝細胞癌における発現解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto S
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会・第81回日本生化学会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド(神戸)
  • 年月日: 20081209-11
• [学会発表] マウス樹状細胞DC2.4におけるIL-27p28遺伝子の抑制および活性化機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: Morisawa K
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会・第81回日本生化学会
  • 発表場所: 神戸ポートアイランド(神戸)
  • 年月日: 20081209-11
• [学会発表] 肝細胞癌における二本鎖RNA結合蛋白質NF90family-NF45の発現及びその役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto S
  • 学会等名: 第49回日本生化学会・中国・四国支部例会
  • 発表場所: アルファあなぶきホール(香川)
  • 年月日: 20080516-17
• [学会発表] Primary miRNAs are accumulated by co-expression of NF90 and its binding partner,NF45 (2007)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto S
  • 学会等名: 第30回日本分子生物学会・第80回日本生化学会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(横浜)
  • 年月日: 2007-12-11
• [学会発表] マイクロRNA生合成経路における二本鎖RNA結合タンパク質Nuclear Factor90(NF90)の役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: Sakamoto S
  • 学会等名: 第48回日本生化学会・中国・四国支部例会
  • 発表場所: 高知市文化プラザかるぽ一と(高知)
  • 年月日: 2007-05-20