研究概要 |
A, I)Lmx1a-GFP相同性遺伝子導入株をサザンプロット法にて3株(3/300株)確認した。得られた細胞株を、未分化を維持したまま増殖させ、十分なストックを作成した。それらをもちいて、下記(A, II)に示す分化方法にてLmxla-GFPの発現を解析中である。GFP発現の最も強い株をB)移植実験もしくはknock-inマウスの作製に来年度用いる予定である。 A, II)新規分化誘導法では、さらに高率にA9ドーパミン産生細胞を得るための条件を検討した。胚様体形成中に5ng/ml FGF8、100ng/ml Shh、500ng/ml nogginを添加し、さらにsingle cellに分解したあとで、付着培養しながら100ng/ml FGF8、400ng/ml Shh、500ng/ml nogginを添加することでpitx3、TH二重陽性のdopamine細胞をさらに効率よく分化誘導できることを発見した。中脳黒質に存在する細胞群と同じ性格をもつことを強固に確認するため、分化後の細胞のNurr1、En1などの染色を行い、それらがそれぞれ90%以上陽性である事が確認できた。FACS抽出のための適切な細胞処理、機器などの条件設定を確認した。その後、分化誘導後の細胞群をsingle cellにした後、GFP発現率を計算した。全体の細胞に対して約19%が陽性であり、抽出後の陽性細胞率は約90%と高純度の選択細胞を得ることが可能であった。現在、抽出後の陽性細胞が良好に生存するかどうか、また、同じ性格を保持することが可能かどうかを検討中である。
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